日本ボクシングコミッション(JBC)の安河内剛本部事務局長(62)が22日、取材に応じ、元世界4階級制覇王者の井岡一翔(34)=志成=が昨年大みそかのWBA、WBO世界スーパーフライ級王座統一戦でWBA王者のジョシュア・フランコ(27)=米国=と引き分けた試合後のドーピング検査で採取された尿検体から大麻成分(THC-COOH)が検出されたと21日にJBCが発表した件について説明した。
大麻成分の濃度が世界反ドーピング機関(WADA)の基準値を超えるものではなかったため、ドーピング違反とは見なされないとしたが、「科学的に大麻成分が吸引されて、物質が出たと証明された」と検査結果に自信を示した。井岡が所属する志成ジムは21日に書面で「井岡は大麻等の禁止物質を摂取も使用もしておりません。今回も、井岡の潔白を証明していく所存です」などと反論のコメントを発表。24日に東京・大田区総合体育館で予定されているフランコとの直接再戦は予定通りに開催される見通し。JBCは処分の可能性について「検討中」としている。
試合3日前の深夜という異例のタイミングで発表した理由について、安河内本部事務局長は「専門性が非常に高く、精査に時間を要した。隠蔽(いんぺい)を疑われたくなかったので、最速のタイミングで出した」と話した。一方、志成ジムは「非常に困惑しているとともに、疑義を有さざるを得ません」と発表時期に疑問を呈した。日本プロボクシング協会も22日に「半年後に、しかも同選手の新たな試合の直前に、このような発表をした点につき、大変困惑しております」と同調した。