■7月23日 「赤心報国の思いで国政に…」と石破茂首相が21日の参院選総括会見でいった。「赤心報国」とは何ぞや。赤ん坊のような純粋無垢な心が赤心で、真心を込めて国政に当たることか。その前に「これからも日本の将来、国民に責任を持つ」と続投に大見えを切った手前、重みのある言い回しで思いを伝えたかったのかもしれない。
ただ、有り体に言えば「尽忠報国」「挙国一致」など戦時中の4字スローガンを思い起こすような言葉で語感はよくない。ふつうに「誠心誠意国政に当たる」といった方がスッキリしている。大体、こんな古臭い言い方をするから選挙で若い人にそっぽを向かれるのではないか。
横綱、大関の昇進伝達式の口上では「不撓不屈」「一意専心」といった4字熟語がお約束。重みをつける狙いは同じだろう。「気魄一閃」と述べ横綱になった豊昇龍は3場所目の名古屋場所で2度目の休場。横綱として早くも進退問題が取り沙汰されている。衆院選、都知事選、参院選と3連敗の石破さんも首相として崖っぷちだ。
「赤心報国」ならぬ「赤沢米国」…。米国との関税協議を任された首相の懐刀、赤沢経済再生担当相は21日渡米したがこれが8度目とか。難しい協議はわかるにしても、直前には米国側の交渉責任者ベセント財務長官が大阪万博のイベントで来日しながら何の話し合いもなかったという。
民間企業なら「なんでムダなことを」と経理部あたりからクレームがつきそうだ。最後に「オレが行かねば」と直接交渉を目指しているようだが、剣が峰の石破首相をトランプ大統領がまともに相手にするだろうか。首相も横綱も看板ならぬ〝口上倒れ〟になりかねない。(今村忠)