鍛錬の日々を過ごし、1軍の輪に戻ってきた。島田海吏外野手(28)が4月28日に1軍再昇格。競争に加わり、そして輝くための決意を胸に秘めている。
「1軍で打てるため、走れるための準備はずっと心がけてやってきたところ。やるだけです」
開幕1軍入りを果たすも早々の4月3日に2軍降格。戦いの場に戻るため、腐ることなくアピールを続けてきた。
その中でも自慢の脚力はすさまじかった。再昇格を果たすまでに決めた盗塁はウエスタン・リーグトップの15個。失敗はわずかに2度だ。この失敗もともにファーム戦開幕当初の3月のもので、4月6日の今季初盗塁からは15連続成功。5月12日の中日戦(鳴尾浜)では2安打1四球で出塁した3度全てで二盗を決めるなど、存在感を示していた。
「一番はスタートですかね。いいスタートが切れるようになってきたとは感じます」
要因を聞くと、こう教えてくれた。
ワンバウンドゴーや隙をつく判断力を高めることはもちろん、けん制をしてこないタイミングをデータも参考にしながら考えるなど、思い切ったスタートを切るための材料を集めることが、成功率・882という結果につながっている。
これだけの高確率で、しかも連続で盗塁を決めれば、その成功体験は大きな自信にもなっており、「失敗したら…、という考え方はもうないですね。とにかく『行く』と決めたら行く。それぐらい思い切ってスタートを切らないと成功しないと思うので、迷わずにスタートを切ることが大事」。まずは2軍の舞台で、武器を武器として用いるための成果は上げてきた。もちろん、自分がいたい場所が〝そこ〟ではないからこそ、満足などはしない。
「より警戒されて、投手も捕手も精度が高くなってくると思う。その中でもサインが出たときには行ける準備はしておかないといけないと思いますし、そのときには思い切ってやれたら、と思います」
2軍と比べて、クイックも捕手の二塁への送球も速くなる。そのなかで走ってこそ、ナンボだ。背番号53は1軍のフィールドでも走り続ける。(須藤佳裕)