1点を追う六回、右中間に2試合連発となる17号同点ソロを放った糸井。甲子園で35イニングぶりの得点となった(撮影・松永渉平) (セ・リーグ、阪神2-1中日、24回戦、阪神15勝9敗、5日、甲子園)待ちわびていた風だ。大きく描いた放物線は、ねじ曲げられず、むしろ加速して伸びきった。風向きが変わり、糸井がまたも虎を変えた。チーム35イニングぶりの甲子園での得点は、超人の2試合連続弾となる17号ソロで生まれた。
「きょうは風が逆やったんで、入ってくれると思いました」
お立ち台で満面のスマイルだ。9月10日のDeNA戦以来、勝てず。同18日の優勝を決められた広島戦の七回に陽川がソロを放って以来、1点も取れていなかった本拠地の重たい空気を、糸井がガラッと変えた。
0-1の六回一死。1ボールからの2球目、小笠原の高め142キロボール球を一閃。これまでなら浜風に押し返されていたかもしれないが、この日はスコアボード上の旗も右向き。フェンスをグッと飛び越して、甲子園35イニングぶりのホームを踏んだ。フル出場した昨季より、30試合も少ない出場113試合目で昨季に並ぶ17号に到達。進化し続ける超人が、ひと振りで虎を変えた。