四回に満塁本塁打を放った早大・吉納翼=神宮球場(撮影・塩浦孝明) 東京六大学野球秋季リーグ第1節第1日(14日、早大20-0東大、神宮)春秋連覇を目指す早大が開幕戦で東大に20-0で圧勝した。プロ注目の吉納(よしのう)翼外野手(4年)が四回に満塁弾、九回に3ランを放ち、計7打点を挙げた。13日に現役引退を発表したOBのヤクルト・青木宣親外野手(42)と同じ右投げ左打ちの外野手。10月24日のドラフト会議に向けて最高のアピールをした。
右手を突き上げ、悠々とダイヤモンドを一周した。早大の3番打者、吉納が四回に満塁弾。バックスクリーン右に着弾すると、三塁側スタンドからは応援歌「紺碧の空」が響き渡った。
「1打席目の内容がイメージとずれていたが、修正できた。自分の打撃ができたのではないかなと思う」
早大・吉納翼は九回にも3ランを放った=神宮球場(撮影・塩浦孝明)第1打席は中飛、第2打席は四球で迎えた第3打席。1死満塁で5球目の直球を一閃した。九回にも右翼席へ特大の3ランをたたき込み、2本塁打7打点と大暴れ。「打てているときは自分の打撃ができている」とうなずいた。
リーグ戦通算11本塁打目。今年の大学日本代表にも選出された左の強打者だ。秋に向けて理想の打撃を追い求め、軸の意識や構えたときの球の見方などを試行錯誤した。結果が伴わないときも「(自分の打撃を)勉強した中で正しく取り組む方が勝負できる」と研究を重ねた。成長を続ける姿に小宮山監督は「最終学年になっていい打撃になった」と目を細めた。
早大OBのヤクルト・青木が現役引退を発表した。青木は3年秋に打率・436で首位打者、ベストナインには3度輝き、2004年にドラフト4位でヤクルトに入団。日米通算で歴代5位の2723安打を積み上げた。プロ志望届を提出した吉納にとって、青木は同じ左打者として目指すべき存在ともいえる。「プロ野球選手になれればいいなと思うが、このユニホームを着ている以上は早稲田の学生。まずは優勝するために活躍したいという思いが強い」と気合を込めた。
昨秋の開幕戦でも2本塁打を放ったが、優勝は慶大に譲る形となった。同じ轍は踏まない。「去年も同じスタートだったが、優勝できなかった。今年は自分が優勝に導きたい」と視線を鋭くした。早大の主軸を担う吉納が春秋連覇への道標となる。(児嶋基)
★吉納についてスカウトの声
◆ヤクルト・吉田スカウト「ポテンシャルが高い。大学日本代表など大舞台を経験して、選手として一回り大きくなったのでは」
◆DeNA・稲嶺スカウト「パワーはもとから備わっている。捉える確率が高くなってきた印象。ポテンシャルという部分でも十分評価できる」