カメラに向かってポーズを決めるフジテレビ・港浩一社長=東京・台場のフジテレビ(撮影・田村亮介)
ギャラリーページで見る頂に立つために-。フジテレビの港浩一社長(70)がサンケイスポーツの取材に応じ、2010年以来となる視聴率三冠の奪還を目標に掲げた。6月28日の就任時に「明るく楽しく元気なフジテレビのDNAを蘇らせたい」と宣言してから約3カ月。「テレビはちゃんと見れば面白いんです」。誰よりもこの業界を愛する根っからのテレビマンが、熱い胸の内を率直に語った。(ペン・渡邉尚伸、カメラ・田村亮介)
港社長はプロデューサーを務めたバラエティー番組「とんねるずのみなさんのおかげです」でお笑いコンビ、とんねるずの木梨憲武(60)が披露したモノマネキャラクター「小港さん」をきっかけに広く知られた有名人。古希を迎えた今、エネルギッシュに社長業と向き合っている。
「現代人の年齢は8掛けぐらいだと思っていて。60歳の人は48歳、70歳の人は56歳ぐらいだと勝手に言いふらしているんですよ」と笑う。
柔和な人柄が魅力。フランクなイメージだが、実は気配りの人だ。6月28日の社長就任から約3カ月。現在は全番組の現場を回る陣中見舞い行脚中で「出演者の皆さんにごあいさつすると、喜んで盛り上がってくれるのがありがたい。(ダウンタウンの)松本人志さんは(6月に放送された)『IPPON女子グランプリ』の収録を『港さん、ええの撮れました!』の一言で締めてくれた」と頰を緩ませた。
10代の頃に英バンド、ビートルズの来日(1966年)やニッポン放送「オールナイトニッポン」(67年スタート)に夢中になり、エンタメの世界に憧れを抱いた。
テレビが娯楽の王様だった世代。76年に「テレビ番組を作りたい」とフジテレビに入社し、人事部生活を経て、名プロデューサーである石田弘氏(79、現エグゼクティブプロデューサー)の制作班に配属された。
手掛けたヒット番組は「オールナイトフジ」(83~91年)や「夕やけニャンニャン」(85~87年)、「-おかげです」(88~97年)や「-おかげでした」(97~2018年)など数知れず。「やる気がある奴をどんどん打席に立たせる石田班に最初に入ったのは運が良かった。僕もそれを受け継いでやってきました」と現場で必死に奮闘してきた。
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