汗をぬぐう間もない。早いテンポのボール回しを求められる「ケンカボール」に、全員が集中していた。発案者の尾花投手コーチが熱弁した。
「PL時代からそう呼んでいた。厳しくなってくると、だんだんけんか腰になる。足を使って、スナップスローで正確に投げる練習。昔はこれができないと守備もやらせてもらえなかったんだ」
練習場所はマウンド後方。投手9人が一塁側から三塁側まで扇形に広がり、半円の中心にいる投手1人が、一塁側の相手から順番に素早くボールを投げ合う。タイムを計り、途中でミスをすれば最初からやり直し。今季、巨人投手陣の失策数は「4」だが、さらなる守備力向上を目指す。
高校や大学などで行われている練習法だが、「ケンカボール」の名は知らない選手が多数。石見智翠館高→日大と歩んできた戸根は「メニューを見て『何だろう、この練習は』と思いました」と苦笑い。PL学園高出身の内野手、吉川大も知らなかった。