延長十一回、選手交代を告げるソフトバンク・小久保裕紀監督 =楽天モバイルパーク(撮影・萩原悠久人) (パ・リーグ、楽天3x-2ソフトバンク=延長十一回、6回戦、楽天5勝1敗、27日、楽天モバ)昨季91勝を挙げたパ最強軍団に、まさかの〝春の珍事〟が起こっている。ソフトバンクは延長十一回に8番手の津森がつかまり、今季初のサヨナラ負け。3、4月は2試合を残して9勝13敗2分けとなり、就任2年目の小久保監督にとって初の月間負け越しが決まった。
「相手の方が上だった」
指揮官としても力負けを認めるしかなかった。低調な打線では「6番・右翼」に入った柳町が孤軍奮闘。九回に抑えの藤平から放った2号中越え同点弾など3安打2打点と躍動したが、投手陣が耐えられなかった。先発の前田純を4回6安打2失点で降板させて五回から7投手の継投となり、最後は津森が渡辺佳にサヨナラ打を浴びた。
監督就任1年目の昨季は、シーズン序盤から2位以下を大きく引き離してリーグ優勝。3、4月に月間18勝(6敗2分け)というロケットスタートを決めたことが最後まで効いた。あれからわずか1年。主力の相次ぐ離脱が重なり、この日もベンチ入りした今宮、周東はコンディション不良が響いて、勝負どころで送り込めなかった。
チームの月間負け越しは藤本前監督時代の23年8月(10勝14敗)以来で、3、4月に限っては秋山政権の2013年(13勝14敗)までさかのぼる。このときはリーグ4位に終わっている。幸いなのは、首位オリックスまで3・5ゲーム差とそれほど離されておらず、チーム内でも現状に悲観的な意見はまだ少ないこと。空気をガラッと変えられるラッキーボーイの台頭が待たれる。
29日からは9連戦が待つ。まずはホームで日本ハム、ロッテとの6連戦だ。小久保監督は「ホームで仕切り直しましょう。周東、(今宮)健太もひょっとしたら戻って来られるかもしれない」と視線を上げた。福岡から、もう一度タカらしさを取り戻す。(山戸英州)