八回、勝ち越し打を浴びた村上は膝に手をついてがっくり (セ・リーグ、中日4-2阪神、7回戦、阪神4勝2敗1分、14日、豊橋)粘り続けた先に待っていた、豊橋の悪夢―。村上が1点リードの八回に試合をひっくり返された。力を込めて自己最多の130球を投げたすえに、待っていた悔しい結末。ベンチへ戻ると、肩を落としてうなだれた。表情には悔しさがにじみ出ていた。
「八回に点を取られてしまったので、そこがいけなかった。投げきれなかったというのは申し訳ない」
走者を背負いながらも三回に許した1点のみでしのぎ、七回までで101球。1点リードの状況で継投策もあり得たなか、たくましくマウンドに向かっていた。しかし、抑えたかった先頭の岡林に右越えの二塁打を浴びると、味方のミスも重なって無死一、三塁のピンチ。カリステに右前同点打を許すと、その後の1死満塁では石川昂にフォークを拾われ、勝負を決める右前への2点打とされた。
年に一度の阪神戦開催。豊橋市民球場には多くのファンが詰めかけたが、虎党のため息が響いた(撮影・根本成)交代を告げられたのはこの直後。これまでの最多だった116球を超える熱投だったが、7回⅓で8安打4失点(自責3)の結果は喜べなかった。さらに、2年連続となった豊橋のマウンドで譲ったトップの座は2つ。チームが敗れて首位の座を巨人に明け渡すと、防御率も0・88から1・30に下落し、広島・床田(1・28)に抜かれる形となった。
ただ、岡田監督は「あの回までやったけどな、球数的にはな。おーん。まあ、うまいことな、バントでいけたと思うたけどな」と、八回を託した右腕をねぎらった。チームを勝たせたい気持ちを込めた130球に、村上が恥じることはない。豊橋での経験を、さらに強くなる力にする。(須藤佳裕)