PL学園高時代、春夏通じて3度の甲子園を経験した福留だが、チームの方針で土を集めたことはなかった。「ここでプレーができた、したかったという思いが、(土を)集めているとあるんだなと思った。実際に自分たちがプレーして集めていたら、もっと重みがあるんだろうなというのも感じます」。自然と胸は熱くなった。
もちろん、気持ちを届けるのはキーホルダーだけではない。球児の憧れであるプロ野球選手、それも甲子園を本拠地とするチームの選手として、何よりも勇気を届けられるのは勝利だ。19日に迫った開幕・巨人戦(東京ドーム)に話題が及ぶと「体からは闘志あふれながらも冷静に」。穏やかな表情から一転、鋭く目を光らせた。
「どのチームもすごく入り方が難しいシーズンになる。いち早く自分たちの野球を取り戻して、地に足をつけてできるかが、大切になってくる」
開幕投手の菅野とは2年前の開幕戦、同じ東京ドームで先制弾を含む3安打を浴びせた。通算打率・315だが「それは去年までのこと。気にせずに臨みます」と気を引き締めた。
「ひとつでも多く勝って、たくさんの方々に笑顔を届けられるように。チームスローガンにもありますよね。見ていただいている方々に笑顔になってもらう。そういうプレーをシーズンを通してやっていきたい」
勝って笑顔を届ける。スローガン『It’S 勝笑 Time』を誰よりも体現する。(原田遼太郎)