試合開始の約6時間前。既に広島の街は大フィーバーに包まれていた。午前11時44分。広島ナインが遠征先から広島駅のホームに降り立つと、約1500人のファンが駅構内で待ち受けていた。優勝決定後初めての地元入りに、選手会長の小窪は「すごかったですね。あんなに人がいるとは思わなかった。(優勝の)実感がわきました」と感極まった。
テレビカメラなど約30台、100人の報道陣が待ち受ける中、通常は6人の新幹線改札内の駅員は60人に増員。鉄道警察も広島駅に配置される18人中15人が駆り出され、厳重な警備態勢が敷かれた。JR西日本の鍵山好文広報室長も「1975年の初優勝のとき以上の人の多さです」と驚く大フィーバーだ。
マツダスタジアムに向かうバスにも沿道から拍手や歓声が送られ、その光景は、まるで即席の優勝パレードのよう。球場に到着すると、緒方監督は松田オーナーに優勝を報告。「日本一をつかみ取ってくれ」と声をかけられると、「はい!」と力強く返した。