一回、野間を147キロの“高速フォーク”で三振に斬った藤浪 真っすぐよりも圧倒的に変化球が多い投球に、新たな先発でのスタイルを確立しようという藤浪の思いが伝わってきた。最初から最後まで、真っすぐで押す投球は、やはり疲労度も増す。そういう意味では、変化球を多く交えるのは、理にかなっている。
ただ、この日のように4種類も5種類も投げる必要はない。シーズンに入れば、立ち上がりに何種類か投げて、「きょうもこの球を軸にできそうだ」という球種を2つぐらい見つければ、あの圧倒的な力のある真っすぐがある。十分に相手を抑えられるだろう。それぐらいのレベルに来ているし、調整もうまくいっているように映る。
問題は、この日も三回に出てしまったが、引っ掛けて捕手・梅野が捕れないような暴投だ。あの引っ掛けた球が出たときに、どう修正するか。苦しみ続けてきたから、動揺するのは理解はするが、乗り越えなければ先発ローテでフル回転とはいかない。
ブルペンを見る限り、腕のタテ振りを意識して、制球を整えようとしているのは伝わってくる。ならば、万が一、引っ掛けての暴投が出たとき、出そうになったときは、フォーク(スプリット)などのタテの変化の球を軸にしてみてはどうか。原点に戻れるはず。完全復活はもうすぐそこ、という所まで来ている。 (本紙専属評論家)