「スターが集まる、言ってしまえば〝お祭り〟みたいな時間でした。やっぱり野球選手にとって輝いて見える時間は一瞬。自分で輝いているとは思っていないですけど(笑)。でも、その時間はかみ締めなきゃいけない。人生ですごくいい経験ができていると感じました」
普段は交流のない選手ともコミュニケーションを取り、学びの機会にもつなげた。以前から熱望していた同じ中継ぎ右腕の島内(広島)との交流も実現。変化球談話に花を咲かせた。
「いろいろ聞かせてもらったんですけど、やっぱり人それぞれいろんな感覚があるなって。自分の感覚が一番大事ですけど、『この方はこう言っていたな』と頭に入れて、参考程度にしたいと思っています」
石井は開幕から許した失点はわずかに「1」。4日時点で34試合連続無失点中。藤川球児監督が現役時代の2006年に打ち立てたセ・リーグ記録の38試合連続無失点まで、あと「4」に迫っている。
「いろいろ考えることはありますけど、やっぱり一番は変わらずに自分の仕事を淡々とこなすこと。去年は感情を出して失敗してしまったと感じることもあったので。抑えても、打たれても、その感情は変わらずに。いつも通りの自分の100%の準備と、あとはそこに対してプライドを持って。自分が納得のいく形でマウンドに上がることが一番大事じゃないかなと思います」
マウンドに立つその背中が、チームにとっての支えであり、勝利への道しるべだ。静かに、力強く、そして確かに、石井の投球が2年ぶりの栄冠に導いてくれる。(萩原翔)
■石井 大智(いしい・だいち)1997(平成9)年7月29日生まれ、28歳。秋田県出身。秋田高専、四国IL高知を経て2021年にD8位で阪神入団。24年は自己最多の56試合登板で4勝1敗、30ホールド、防御率1・48。25年3月の強化試合で日本代表に初選出された。今季は34試合連続無失点中で、37試合登板で1勝3セーブ、28ホールド、防御率0・24。通算は173試合登板で6勝4敗4セーブ、77ホールド、防御率1・56(成績はともに4日現在)。年俸8200万円。175センチ、80キロ。右投げ右打ち。背番号「69」