九回、星稜・東汰生が2点適時打を放つ(宮崎慎之輔撮影) 第96回選抜高校野球大会第1日第2試合(田辺2-4星稜、18日、甲子園)選抜大会が開幕し、開会式に続いて1回戦3試合が行われた。第2試合は昨秋の明治神宮大会を制した星稜(石川)が4-2で21世紀枠の田辺(和歌山)に勝ち、2回戦進出。九回に代打で登場した背番号「20」の東汰生外野手(3年)が勝ち越しの2点打を放った。
背番号「20」が一躍、殊勲の男となった。星稜は2-2の九回1死一、二塁の好機で代打・東が打席へ。粘投を続ける田辺のエース、寺西の直球に的を絞っていた。
「真っすぐが多く、(ストライク)ゾーンに入ってくる。ストレートのボールが思ったよりも(勢いが)きているイメージを共有していた」
2球目が暴投となって二、三塁とし、カウント2-2となった5球目、内角の直球を右前にはじき返し、2点打に。「いつでもいける準備をしていた。楽しかった」。チームに初戦勝利を呼び込む一打に相好を崩した。
昨秋の明治神宮大会を32年ぶりに制したが、東はベンチ外。「とても悔しい思いをした。でもそのときがあったから、今の自分がいる」。冬場は毎日約1000回の素振りを課し、打撃フォームを固めた。低反発バットに対応するよう手首の返し方も工夫。能登半島地震が発生した元日は石川県内の地元に帰省中だったが、ジムで体作りに励んでいた。周りに死者はいなかったが「津波警報が出たので家族と小学校に避難した」という。