阪神のスカウト関係者から久しぶりに電話があった。第一声は「スアレスは来年、メジャーにいっちゃうんですか」。〝逆取材〟だった。即答できずにいると「今、ウチの選手で一番いなくなって困るのが、12球団ナンバーワンのストッパーでしょう」。その通りやね…というしかなかった。
毎年、この時期になると球団内でもFAや新外国人選手の補強についての話題となるが、今オフの最大関心事はスアレスの去就のようだ。
渦中の守護神は「(来季も)私のこともチームのことも応援よろしくお願いします。これからもチーム全員100%でがんばります」と報道陣を通じて虎党にメッセージ。日本を離れた。
今季は球団外国人最多の42セーブ。2年連続で最優秀救援投手のタイトルを獲得した。虎党もシーズン終盤になればなるほどその存在の大きさを再認識したはずだ。昨オフに阪神残留か、夢だったメジャー挑戦か-で悩んだ末、阪神と2年契約を結んだ。だが、スアレス側に2年目の選択権がある。
万が一、退団となった場合、クローザーをどうするか、という難題が立ちはだかる。シーズン中、矢野監督は「スアちゃんにつなぐまでが俺の仕事」と繰り返した。チームにも溶け込み、ソフトバンク時代も含めて日本で6年。日本語が聞き取れるまで上達しているという。
勝負の4年目となる2022年シーズンに向けての最大補強は「スアレス残留」といっても過言ではない。「俺らの気持ちは伝えた」。2年越しのラブコール。指揮官の思いはメジャー志向のある助っ人右腕に通じだろうか。(三木建次)