日が沈み、辺りが真っ暗になった鎌ケ谷に鋭いスイングの風切り音が響いた。締めて251振。それでも清宮は、涼しい顔で言い切った。
「いつもこれくらい打っているので、別にという感じです」
遡(さかのぼ)ること約8時間。午前9時過ぎのスタジアムには40社121人の報道陣が集まっていた。内野スタンドが無料開放されたこの日は約500人の観客が詰めかけ、球場内ではユニホームやタオルなど「清宮グッズ」も販売されたが、初練習は前日の降雨の影響で室内練習場に変更。ファンの目が届かないところで清宮劇場の幕は開いた。
同9時35分、目立つ赤色のウエアで練習場に入るとウオーミングアップ、キャッチボールに続いて重さが異なる2種類のバットでティー打撃に臨んだ。まず試運転の58スイング。力強い打球を飛ばし、視察に訪れた栗山監督ら首脳陣の視線をくぎ付けにした。
ただ、これも序章に過ぎなかった。新人選手向けの座学が終わった午後3時25分。再び寮から姿を現すと、状態が回復したグラウンドで志願の追加練習を行った。同じ高卒野手のドラフト4位・難波(創志学園高)を誘い「飛距離を確認しながら、何%くらい振れているのか確認したかった」と、早実高時代からルーティンとするロングティーに励んだ。