悪口に聞こえたらゴメンナサイ。でも、正直な感想です。オリックスの2017年コーチングスタッフ、あまりに地味過ぎません?
現役時代に一流選手としてライバルを恐れさせたのは福良監督、西村ヘッド、田口2軍監督、星野投手コーチ…。後はあんまり名前が続かない。選手の実績が関係ないといわれればそれまでだが、目玉となる「大物コーチ」の招へいもなかった。
組閣段階の頃。西名球団社長が以前に「若手を育てて、広島のようなチームを」と熱く理想を掲げていたので、それに沿った実績抜群の方々の名前を何人も念頭に取材したが、瀬戸山球団本部長(当時)の返答はすべて「NO」だった。
「とにかく、福良監督がやりやすいスタッフを作る。これが一番。監督が戦いやすいメンバーにしたい」
新聞記者の発想は意地悪だ。ということは、16年はそうではなかったということになる。
のどかな秋季練習中のある日のこと。今季の1軍担当だった高橋、北川両コーチが解雇され、打撃部門は辻2軍コーチ1人しかいない異例の状況で、なるほどなぁ…と妙に納得するシーンがあった。
主砲のT-岡田が福良監督にお願いしていた。
「監督、打撃練習を見てくださいね」
依頼を受けた指揮官がケージ周辺から熱視線を送る。終了後、長い時間をかけての話し合い。内容を尋ねると…
T-岡田 「打席で左足が折れちゃう感じになっていたので。(いい時は)こんな感じだったですか? とか聞いてました」
福良監督 「気になっていた点を指摘しただけ。本人も分かっていた。同じことを考えていたみたい。『やっぱり、そこですよね』と言っていたから」
納得顔の両者だった。
ここからは筆者の勝手な推測。大惨敗に終わった今季を振り返ると、監督も選手本人も気付きながら、どこか言いにくい環境があった? どこか遠慮があった? そんな観点から新年度のスタッフを構成したのが、冒頭で指摘した地味過ぎ内閣になったんだろうな…と。決して地味過ぎを目指したわけではなく「監督のやりやすい」を追求したら地味過ぎになっただけ、と。
先日のドラフト会議でも「とにかく即戦力を」と強く強く主張した福良監督の思いが、長期的視野(高校生中心補強)の球団案を圧倒した。意外にも、12球団で一番負けた最下位球団に「全権監督」が誕生してしまったわけだ。
でも、今のプロ野球界の流れは、これが正解なのかもしれない。進退をかけるなら思い通りの環境で勝負したい! 言い訳できない状況での福良監督のさい配に注目だ。(上田雅昭)