死球を当てられ、藪に詰め寄る清原。ヒリヒリする対決だった (セ・リーグ、阪神4-1ヤクルト、13回戦、阪神8勝5敗、10日、甲子園)こんなことを言ったら叱られるが、毎日、このコーナーを埋めるのは大変だ。いつも悲壮な顔をして書いている。
最近は同情した他社の記者がヒントをくれる。「きょうは『○○の日』です」と。この日もやさしい後輩が教えてくれた。「きょうは『納豆の日』です」-。
7月10日だからゴロ合わせで「ナットウ」。ありがとう。ところが悲しいかな、最近、耳が遠くなった。
「エッ、ラントウの日?」
ラントウ? 乱闘? この世に「乱闘の日」なんてあるのか?
プロ野球界から大乱闘が消えて久しい。「最後の大乱闘」として語り継がれているのは、2017年4月4日。くしくもこの夜と同じ、阪神vsヤクルトだった。先発・藤浪晋太郎が大荒れの投球。五回、畠山にぶつけて、ゴングが鳴った。両軍入り乱れての乱闘に。バレンティンが暴れ、一度は吹っ飛ばされた矢野コーチ(後の監督)が立ち上がってキックのお返し。あちこちで小競り合い。金本監督も怒号を発していた。
和気あいあいな空気が流れていた球界に起きた大乱闘は衝撃的だった。
これをテレビで観ていたのが、当時高校2年生のトラ番・中屋友那。
「大の大人が大暴れしているなぁ」と半ば呆れながら、同時に記憶に蘇ったのが、それ以前に聞いたスラッガー清原和博の話だった。
「けがをして欠場したらチームの迷惑になる」
名門・高知高の投手だった中屋は以来、内角を攻めるには「より慎重に」を心掛けたらしい。「やっぱり当てたらまずいですよね」。
と、中屋にいい影響を与えた清原だが、現役時代は間違いなく死球、乱闘の主役だった。