巨人の新監督に就任した松井秀喜氏への思いを語った阪神・藤川球児監督=明治大硬式野球部合宿所(撮影・水島啓輔) 阪神・藤川球児監督(46)が23日、松井秀喜氏(52)が巨人の新監督に就任すると発表されたことについて「ゴジラ様襲来ですね。向かう相手ができたことは、まずはうれしい」と喜びを口にした。同日は東京・府中市内で、22日のドラフト会議で1位指名した明大・榊原七斗(ななと)外野手(22)への指名あいさつに出席。2027年の「伝統の一戦」は、日米通算507本塁打の大スターが相手だ!
海の向こうから〝ゴジラ〟がやってくる。宿敵はより強大な壁となるはず。それでも、知らせを聞いた今は高ぶる気持ちを抑えられない。プロ野球はこうでなくっちゃ-。「巨人・松井監督誕生」に、藤川監督から冗談と笑みがこぼれた。
「ニューヨークから東京にゴジラ様襲来ですね。向かう相手ができたことは、まずはうれしいです。監督と監督の勝負はペナントレースにおいて非常に重要になる」
日本全国を駆け巡ったビッグニュースを、虎将もまた喜びと驚きで受けて止めていた。阪神と巨人。長いプロ野球の歴史の中でしのぎを削ってきたライバル球団。日米通算507本塁打を記録し「ゴジラ」の愛称で親しまれた松井氏が、ついにそのトップに立った。
「自分の中で監督をする上でも覚悟が決まる。松井さんに決まったということで、立ち向かう相手が(定まった)。若いときも一緒に立ち向かいましたので。立ち向かう理由ができたので、非常に楽しみというかうれしいです」
初対戦はさかのぼること26年前の2000年。投手・藤川球児はたった1球でゴジラを遊飛に仕留めた。松井氏が米大リーグに移籍する前年の02年、最後の対戦は、2打席連続本塁打を浴びて幕を閉じた。
現役引退したゴジラと入れ替わる形で藤川監督も海を渡り、メジャーリーグに挑戦した。通算対戦成績はたった8打席。交わりそうで交わることの少なかった阪神と巨人のスターが、今度はチームを率いる指揮官としてしのぎを削る。
「向かって行きやすいですね。皆さん先輩なので。しかも名球会の先輩ですから。若い自分としては、ガツンと向かって行きやすいので。楽しみといいますか『さぁ行こうか』という感じにはなりやすい」
今季は球団史上初のセ・リーグ連覇を成し遂げたが、3連覇へ向けては続々と強敵が現れる状況だ。中日もソフトバンク時代の監督7年間で5度の日本一を導いた名将・工藤公康氏を新指揮官に招いた。そこへ来て巨人・松井新監督の誕生だ。そんな修羅の道だからこそ、火の玉を操ってきた男の心は燃え盛る。
「非常に気持ちが上がりますよね。チーム作りをどこに向かってしていくか、という意味では楽しみというか。『さぁやろう』というふうになりますよね」
今季は2リーグ分立後初めて「阪神1位、巨人2位」となり、宿敵とのデッドヒートを制した。ゴジラ襲来でより強大となる巨人。そんな宿敵を倒してこそ価値がある。敵が巨大であればあるほど、虎将は燃える。3連覇へ、藤川監督は早くも目の色を変えた。(原田遼太郎)