甲子園は最終戦。ファンの期待はすでに「日本一」へ移っている(撮影・宮沢宗士郎) (セ・リーグ、阪神2-7中日、25回戦、阪神15勝9敗1分、27日、甲子園)まだまだ残暑という表現がピッタリの甲子園。なのに、ペナントレースの本拠地最終戦の日がやってきた。
例年とは大きく違う節目になった。甲子園駅で阪神電車を降りると、駅のホームに張られた横断幕のハッピーな文字が飛び込んでくる。
「優勝おめでとうございます!」
「この時を18年間待ち続けていました」
「日本一までノンストップで行っちゃいましょう!」
子供の頃、高校野球やタイガース戦開催日は、阪神の梅田駅発甲子園行「ノンストップ」という特急列車が運行していた。それも意識したんだろうか。懐かしく感じる響きだった。
「もう最後ですかぁ。感慨深いですねぇ」
トラ番・織原祥平までが感傷にひたっていた。本心なのか? 何事にもドライな男の、およそ似合わないコメントに、周囲は苦笑い。
その一方で…。
「シーズンだけを振り返ったら、あっという間でしたよ。最速です」
トラ番歴4シーズン目を冷静に振り返ったのは原田遼太郎だ。
「1年目はコロナ禍で開幕が6月まで遅れて、ジリジリした日々を過ごし、2年目は東京五輪で途中、試合のない日々が合ったんですよ。去年はいきなり負けまくって、長いシーズンに感じました。ことしは、慌ただしかったこともあって、一瞬でした。優勝決定からクライマックスシリーズ(CS)までの日々は、すごく長く感じていますが」
何気なくスタンドに足を運ぶと、ファン同士が「おめでとうございます」「よかったなぁ」とたたえ合っていた。みんな笑顔の本拠地最終戦だ。