打撃練習で汗を流す大山。川藤OB会長の期待を受け、CSに向かう(撮影・水島啓輔) 虎の柱になれ! 阪神OB会長の川藤幸三氏(72)が31日、甲子園で行われているクライマックスシリーズ(CS)に向けての全体練習を視察した。ネット裏で矢野燿大監督(52)と20分、意見交換した〝浪速の春団治〟は、5年目の今季、4番に定着できなかった大山悠輔内野手(26)に「今の姿は柱じゃない!」と大一番での奮起を求めた。
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俺が言わなアカン-。甲子園での全体練習を視察した川藤会長がCSのキーマンに挙げたのは佐藤輝でも助っ人でもない。この日のシート打撃でも2打数無安打(1三振)と結果を残せなかったキャプテンだった。
「まずは大山。勝負で(日本一の)チャンスがある限りは、やっぱり柱になるべき人間が結果を残さなかったら意味あらへん。柱たるべき存在はなんぞやということ。今の姿が柱かといえば、柱じゃあらへん!」
5年目の今季は打率・260、21本塁打、71打点。開幕4番スタートも不振で、6月29日に初めて6番降格。腰痛なども重なり、終盤はスタメンを外れることも。昨季、岡本(巨人)と本塁打王を争った大山を「3年たって一人前。来季が本当の勝負やな」と語っていた川藤氏。だが、打撃三部門すべて昨季の数字を大きく下回った。
「あれだけ(打撃の調子が)大波、小波では柱になれへんわな。そういうことも考えながら、これから野球人生というものを、どうやっていかなければいけないか。(シーズンで)負けた悔しさとともに考えていかなければ。そこが一番大きなポイントだと思う」
練習中、観客席で言葉をかわす川藤OB会長㊧と矢野監督この日、矢野監督と20分、シート打撃を見ながらバックネット裏で話し込んだ川藤氏。「1年間の、いろんな自分の思いを監督もしゃべってきたし、ワシも感じたことは言った。あとは監督に聞いてくれ」と多くは語らなかったが、「監督だって(柱を)作らないといけない、そういう責任感を痛切に感じている。柱がないところには優勝はない」。大山の話題に及んだことをやんわりと認めた。
6日からのCSファーストステージ(対巨人、甲子園)を制すれば、10日からはセ・リーグ優勝のヤクルトと日本シリーズ出場をかけて神宮で戦う。大山にとってレギュラーシーズンの屈辱を晴らす絶好の舞台だ。
川藤氏は「佐藤(輝)が大山に向かって『僕が4番を取ります』というぐらい、切磋琢磨(せっさったくま)すること。それが(チームに)一番大事や」と熱く語った。裏を返せば、佐藤輝から目標とされる選手になれ-という川藤流のメッセージでもあり、叱咤激励でもあった。(三木建次)
★新庄氏にも期待 川藤氏は、元阪神で日本ハムの監督に就任した新庄剛志氏にも言及した。「プロである限り、話題というものは、ものすごい必要なことじゃないか。いろんな問題が出てくると思うけど、それをどう乗り切って、いい球団にしていくか。がんばってほしい」。今季は5位。3年連続Bクラスに低迷しているチーム指揮を執るが、「球団のフロントと現場の人たちの切磋琢磨やないかな」と後方支援の大事さを説いた。