(セ・パ交流戦、巨人5-6オリックス=延長十一回、1回戦、オリックス1勝、2日、東京D)あと1アウトからの奇跡-。静まり返っていた東京ドームの左翼席の一角が、狂喜乱舞した。オリックスが、2015年から6連敗中の巨人相手にまさか、まさかの大逆転劇。メークミラクルの殊勲者はロメロだ。ドラマは手負いの主砲の一発から始まった。
「とにかく、芯で捉えることだけ、考えていた。完璧だったよ」
3点ビハインドの九回二死走者なしだった。代打出場し、マシソンの初球、155キロ直球を強振。打球は弾丸ライナーで左翼スタンドに突き刺さった。6号ソロは4月18日の日本ハム戦(静岡)以来、1軍復帰後初アーチ。負傷した左膝は万全ではなく、守備は厳しい。それでも、オーラ漂うR砲がいるだけで空気が変わる。この一撃が打線に火をつけた。
連打で1点差に詰め寄り、なおも二塁の同点機。代役4番を担った小谷野が持ち前の勝負強さを発揮して、中堅右への適時二塁打を放った。すると、延長十一回。打撃不振に苦しんでいた安達が3番起用に応え、この日2年ぶりの4安打目となる右越えの今季1号ソロを叩き込み、勝ち越した。さらに、武田の右前適時打で加点。最後は1点差に迫られたが、リードを守り切った。
福良監督は「本当にロメロの一発で勢いがついた」と長距離砲に最敬礼。続けて、「ベンチでもあきらめない雰囲気があった。全員で戦って勝ったゲーム」と勝利の余韻に浸った。5月の急失速が嘘のように、5連勝で借金は「4」まで減った。交流戦単独首位に立った。3年ぶり、福良オリックス初のG倒から、快進撃はまだまだ加速しそうな予感だ。(小松真也)