発表会見に出席した西田凌佑(左)と六島ジムの枝川孝会長 帝拳ボクシングジム(東京・新宿区)は3日、東京・文京区の東京ドームホテルで主催興行「Prime Video Boxing16」(9月27日、トヨタアリーナ東京)の追加カード発表会見を開催した。セミファイナルはIBF世界スーパーバンタム級暫定王座決定戦12回戦で、同級1位の西田凌佑(29)=六島=が同級2位のサム・グッドマン(27)=オーストラリア=と対戦する。西田は世界2階級制覇を達成し、その先のビッグマッチにつなげることをもくろんだ。
スーツ姿で登壇した西田は「大きな会場で世界戦をさせていただけることに本当に感謝したいです。復帰してから2戦目で世界暫定戦ですが、このタイトルを取れば(井上尚弥)チャンピオンが返上したら自分が正規(王者)になりますし、(返上)しなくても(井上尚弥)チャンピオンと闘える可能性があると思っているので、必ず絶対に取りたい」と力強く語った。
4団体世界同級統一王者の井上尚弥(33)=大橋=が来年2月まで防衛戦を行う予定がないため、IBFは西田とグッドマンの暫定王座決定戦を6月に指令。両陣営には30日間の交渉期間が与えられたがグッドマン陣営が興行権入札を希望した。7月14日(日本時間15日)にオンラインで入札が行われ、六島プロモーションが61万ドル(約9560万円)で落札。グッドマンと契約するノー・リミット・プロモーションズの58万3500ドル(約9140万円)を上回った。同席した六島ジムの枝川孝会長は帝拳ジムの本田明彦会長の後押しがあったことを明かし、感謝を述べた。
また、西田が「Prime Video Boxing」でのグッドマン戦の開催を強く希望したことも明らかにした。西田は「前回の大きな舞台で負けて、『次は勝った姿を見せたい』っていう気持ちもありますし、このような大きな会場で試合ができるのがすごくモチベーションになるのでやりたいと思いました」と説明した。IBF世界バンタム級王者だった西田は昨年6月に東京・有明コロシアムで、WBC世界同級王者だった中谷潤人(M・T)と王座統一戦を闘い、6回終了TKO負け。プロ11戦目で初黒星を喫した一戦で初めて「Prime Video Boxing」に出場し、今回で2度目の参戦となる。
2月15日に大阪・HOS住吉スポーツセンターでIBF世界スーパーバンタム級挑戦者決定戦12回戦に臨み、同級4位だったブライアン・メルカド・バスケス(30)=メキシコ=に7回途中3-0で負傷判定勝ち。再起戦で完勝し、尚弥への挑戦権を獲得していた。
グッドマンは万能型のボクサーファイターで、2024年12月24日に尚弥に挑戦する予定だった(2度の負傷により、試合を1カ月延期した上に最終的にキャンセル)難敵。西田は「バランスが良くて、どの距離でも闘える印象。あとは『気持ちが結構強いな』っていうイメージなので、負けないようにしたい」と警戒した。
暫定王座を獲得すれば、その先のビッグマッチやリベンジマッチへの可能性が広がる。「この階級になったからには『井上(尚弥)チャンピオンと闘いたい』という気持ちはある。中谷選手に負けて、『リベンジしたい』っていう気持ちもあるんで、まずは(暫定王座を)取って、またやりたい。まずは絶対にこの試合を落とせない。しっかりと集中して勝ちたい」と熱い気持ちを打ち明けた。
メインイベントは7月23日に発表されたWBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦で、2度目の防衛を目指す王者の井上拓真(30)=大橋=が、同級1位の那須川天心(27)=帝拳=の挑戦を受ける。昨年11月の王座決定戦では拓真が判定勝ちして那須川にプロ初黒星をつけており、再戦となる。
興行はアマゾンの動画配信サービス「プライム・ビデオ」で独占生配信される。プロ戦績は西田が12戦11勝(2KO)1敗、グッドマンが23戦22勝(8KO)1敗、世界4階級制覇王者の尚弥が33戦33勝(27KO)、元世界3階級制覇王者の中谷が33戦32勝(24KO)1敗、メルカドが34戦32勝(26KO)2敗、拓真が24戦22勝(5KO)2敗、那須川が9戦8勝(3KO)1敗。(尾﨑陽介)