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楽天「三位一体」の強力スクラム!前監督・デーブ氏が明かす強さの秘密

七回にウィーラー(背番号40)の11号2ランでリードを広げ、笑顔が並ぶ楽天ベンチ(撮影・長尾みなみ)

 (セ・パ交流戦、楽天6-0巨人、2回戦、楽天2勝、31日、コボパーク)強いぞ、楽天!! 日本生命セ・パ交流戦は31日、各地で6試合が行われ、パ・リーグ首位の楽天は巨人2回戦(Koboパーク)に6-0で快勝した。これでリーグ戦から4連勝とし、貯金は今季最多の20。現地で取材したサンケイスポーツ専属評論家の大久保博元氏(50)が「スコアラー、コーチ、監督の三位一体」など、前監督だからこそ知る強さの秘密を明かした。


 チーム打率・283という強力打線の秘密は、「思い切りのよさ」と、それを引き出す「グレーゾーン(あいまいさ)のない指示」による。立役者は、いまや12球団ナンバーワンといってもよい行木(なめき)スコアラーだ。

 例えば「この球種を狙えば打てると思います」ではなく、「打てます」と断言する。グレーゾーンを排除できるだけの分析力を持っている。

 この日の吉川光対策はおそらく、「ストレート狙い」「以前ほど球威はないから(狙う)ゾーンを上げて打つ」だろう。こう指示されると、打者は「その高めをどう打ち抜くか」に専念できて、自然と迷いのない、シャープなスイングにつながる。

 スコアラーを含めた戦略室と、情報を基に攻略法とオーダーを練る打撃コーチ、そして、それを信頼して一任する梨田監督。「三位一体」の強力スクラムだ。

 相手投手の右左があるにしても、13得点をマークした前日(5月30日)から、スタメンを6人も入れ替えたことも、特筆もの。


 主力は適度に休ませ、控えは休ませすぎないうちに使う。すぐに出番が回ってくるから、どちらも練習に身が入る。疲労がたまらず故障は減る。かつてのシーズン130試合制から、いまは143試合制。Aクラスに入ると、最大9試合のクライマックスシリーズも戦う。バラエティー打線でなければシーズンを乗り切るのは難しい。この日で貯金は「20」になり、ますます余裕の起用ができると思う。

 捕手目線で挙げると、前日の嶋に代ってスタメンマスクをかぶった足立を見逃せない。今季初登板の塩見は直球が高めに浮き、一見すると危険だった。が、あえてその直球で押した。塩見の持ち味はカーブとフォークボール。巨人はそれを頭に入れているはずだから、打たれるまで直球で-。センスのよさを感じる。

 その足立に4点リードの六回一死一塁で送りバント(結果は投飛)をさせた梨田采配にも、秘密がある。前打者の三好は強攻(一ゴロで一走は二封)させ、足立にはバント…。追加点は奪えなかったものの、実はイニングと点差のデータが関係している。


 昨年、七回終了時で4点差を逆転された試合はわずか2、3試合。5点差だとゼロだ。なぜなら相手は作戦を使えず、ただ打たせるだけになる。この「法則」に基づき、5点目を取りにいったわけだ。

 こうしたチーム状態と、一貫性のある梨田監督の采配が続けば、楽天は簡単には落ちない。それを確信する一戦になった。 (サンケイスポーツ専属評論家)

★躍進の原動力

 先発陣は6勝の則本を筆頭に美馬、辛島が各5勝、岸が4勝をマーク。ドラフト5位・森原(新日鉄住金広畑)、福山、ハーマンら中継ぎ陣が抑えの松井裕につなぐ。打線は1番・茂木(この日は途中出場)が10本塁打、2番・ペゲーロが12本塁打と破壊力抜群。クリーンアップには一発のあるウィーラー、アマダー、3割打者の銀次が並ぶ。下位にも3割を打つ岡島、しぶとい打撃の島内、藤田らがいて切れ目がない。

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