若手ではFW宇佐美も良かったが、MF柴崎の充実ぶりが光っていた。ボランチの位置から攻撃のスイッチを入れ、3得点に絡んだ。
前半5分の先制点はイラクがDFラインを上げたところを見逃さなかった。裏に抜けたFW本田に長いパスを供給し、ゴールを演出した。同32分のチーム3点目も、柴崎のパスから。宇佐美がドリブルで持ち上がり、ラストパスを受けたFW岡崎が決めた。FW原口のチーム4点目も柴崎のロングボールからの展開だった。
アギーレ前監督に招集された昨秋に比べると、力強さが出てきた。視野が広く、先の展開を読めるところが長所。判断が速く、技術も確かだ。
柴崎が見ているのはDF裏のスペースだけではない。1トップの岡崎にタイミングを見計らって再三、くさびの縦パスを入れていた。相手のマークが厳しく前を向くことができないMF香川の状況を考えていた。岡崎が落としたボールならトップ下の香川が前を向いてプレーできる。先を考えたパスを意図して選択していた。
ハリルホジッチ監督が志向する「縦に速い」攻撃を実現するには、スピードのあるFWだけでは不十分。それを生かす判断に優れたパサーを中盤に置くことが不可欠で、柴崎は役割を果たした。