プロ野球に最も貢献した男を、たった一人だけ選ぶには困難なシーズンだった。正力賞を星野監督に譲り、特別賞となった田中は、球団を通じて喜びのコメントを発表した。
「球界の中でも権威ある賞をいただき、光栄に感じるとともに、とてもうれしく思います。特別賞ということで、選んでいただいた方に心より感謝いたします」
選考委員会では「選手には部門別の賞がある」(王委員長)と、星野監督を優先したが、開幕24連勝(無敗)をはじめ、プロ野球の歴史に名を刻み続けた田中のシーズンは、指揮官に勝るとも劣らない。「なかなか受賞することができない大変価値のある賞だと思っていました。サポートしてくださった皆さま、本当にありがとうございました」と感謝を忘れなかった。
これで獲得タイトルが8個になった田中は、則本とともに台湾でのアジアシリーズ参加メンバーに名を連ねた。仙台でのつかの間のオフを終え、12日に上京し、日本シリーズ後初めてチームに合流する。帰国後には、ポスティングを申請することが濃厚。多くの勲章を手にしつつ、挑戦の準備を進める。