2020.9.29 12:00

【サッカーコラム】混迷極めるACL、西地区では「失格」も

【サッカーコラム】

混迷極めるACL、西地区では「失格」も

特集:
No Ball, No Life

 【No Ball、No Life】新型コロナウイルスの影響で延期となっていたアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)が混迷を極めている。

 アジア・サッカー連盟(AFC)は10日、日本の3クラブが参加する東地区の試合を10月再開から11月~12月開催に後ろだおし。決勝はJ1最終節と同じ12月19日に変更となった。

 しかし日本サッカー協会の田嶋幸三会長は23日のオンライン取材で、いまだ試合の開催地が決まらず、全ての国に打診している状況だと明らかにした。同会長が「予定通りの開催は簡単ではない」と話しているように、いまだ変更後の予定通りに大会が進むかどうかも不透明な状況だ。

 カタールで集中的に開催され、一足早く大会が進む西地区でも“事件”が起こった。23日に予定されていた1次リーグ最終節で、前回大会王者のアルヒラル(サウジアラビア)は試合前の新型コロナウイルス検査で15選手から陽性判定。GK3人を含めた11選手しかメンバーを用意できず、先発にはフィールドプレーヤー8人にGK1人、控えGK2人という異常状態に陥った。

 これが「最低でも13人の選手を用意する」というAFCの規約違反と判断され、アルヒラルはこの大会からの「失格」処分を受けた。試合開催が不可能だとわかり、複数の代替案を提示したもののすべて却下されたアルヒラルは、1次リーグ突破をすでに決めていたにもかかわらず、大会から姿を消す裁定を下されてしまった。

 コロナ禍で、大会を短期間に一極集中して開催する「セントラル方式」を採用せざるをえなくなったACL。だが、開催地の選定や東西地区の日程・利害調整に加え、このように予期せぬ試合開催オペレーションがクラブの除外を誘発するなど、先行きは見通せない。

 日本からの参加チームのひとつ、神戸は「アジア1」を掲げ挑んだ今季だったが、フィンク監督の電撃退任で急遽(きゅうきょ)三浦淳寛スポーツダイレクター(SD)が新監督に就任。SD時代から延期された1次リーグの開催調整・対戦相手とのコンタクトなどで難しさを知る新指揮官は、シーズン途中のチーム作りに加えてこのような「何が起こるかわからない」大会に備えて勝利を目指す、という難しさも抱えて指揮を執ることになる。(邨田直人)