(天皇賞・秋、2026年11月1日、GI、東京11R、芝・左2000m)
11月1日に東京競馬場で天皇賞・秋が行われる。今年はクロワデュノール(栗東・斉藤崇史厩舎、牡4歳)、シャンパンカラー(美浦・田中剛厩舎、牡6歳)、ダノンデサイル(栗東・安田翔伍厩舎、牡5歳)、マスカレードボール(美浦・手塚貴久厩舎、牡4歳)、レガレイラ(美浦・木村哲也厩舎、牝5歳)のGⅠ馬5頭を含む17頭が登録している。昨年は7頭のGⅠ馬を破ってマスカレードボールがGⅠ初制覇を遂げたが、今年はどのような結果になるだろうか。なお、過去10年は1番人気馬が7勝、2着1回と好成績を挙げている。
★史上初の父子2代天皇賞・春、秋連覇に挑戦 クロワデュノールは宝塚記念以来の出走
クロワデュノールが、天皇賞・春、秋連覇を狙う。天皇賞馬の天皇賞再挑戦ができるようになったのは1981年からだが、これまでに春秋の天皇賞を同一年に制した馬はタマモクロス(1988年)、スペシャルウィーク(1999年)、テイエムオペラオー(2000年)、メイショウサムソン(2007年)、キタサンブラック(2017年)の5頭で、キタサンブラック産駒のクロワデュノールには、史上初の父子2代天皇賞・春、秋連覇がかかる。クロワデュノールは、宝塚記念(GⅠ)2着以来約4カ月半ぶりの出走となるが、果たして快挙達成となるだろうか。
★16年ぶり2回目の天皇賞・秋制覇なるか (有)サンデーレーシングはGⅠ馬2頭を登録
馬主の(有)サンデーレーシングは10月19日現在、JRA・GⅠで通算88勝を挙げており、現在実施されているJRA・GⅠ24レースを完全制覇しているが、天皇賞・秋は2010年ブエナビスタ1勝にとどまっている。今年はGⅠ4勝のクロワデュノール、GⅠ3勝のレガレイラの2頭が出走予定だが、16年ぶりに制すことができるだろうか。
また、(有)サンデーレーシングは10月19日現在、今年のJRA重賞で12勝を挙げている。グレード制を導入した1984年以降、馬主のJRA重賞年間最多勝記録は、2012年(有)サンデーレーシングの「18勝」だが、残り約2カ月でこの記録にどこまで迫れるだろうか。
★東京での出走は2024年ダービー以来 4年連続JRA・GⅠ制覇を狙うレガレイラ
今年の登録馬でただ一頭の牝馬レガレイラは、2歳時にホープフルS(GⅠ)、3歳時に有馬記念(GⅠ)、4歳時にエリザベス女王杯(GⅠ)を制しており、今年JRA・GⅠを勝てばグレード制を導入した1984年以降で8頭目の4年連続JRA・GⅠ制覇となる。東京で出走するのは2024年の日本ダービー(GⅠ)5着以来、約2年5カ月ぶりとなるが、4つ目のGⅠタイトルを獲得することができるだろうか。なお、同馬には岩田望来騎手が騎乗予定となっている。
★天皇賞・秋連覇を狙うマスカレードボール 今年もC・ルメール騎手が騎乗予定
キングジョージⅥ世&クイーンエリザベスS(英)7着以来の出走となるマスカレードボールには、史上4頭目の天皇賞・秋連覇がかかる。天皇賞では1981年から優勝馬の再挑戦ができるようになり、これまでにシンボリクリスエス(2002・03年)、アーモンドアイ(2019・20年)、イクイノックス(2022・23年)の3頭が連覇しているが、マスカレードボールは今年も制すことができるだろうか。
マスカレードボールには、昨年に続きC・ルメール騎手が騎乗予定となっている。ルメール騎手はこれまでに天皇賞・春(GⅠ)で3勝、天皇賞・秋で6勝を挙げており、勝てば保田隆芳元騎手、武豊騎手に並ぶ歴代最多タイの天皇賞・秋7勝、前記の2名に続く史上3人目の天皇賞10勝となる。
★2025年ドバイシーマクラシック以来の勝利なるか GⅠで4戦連続3着のダノンデサイル
2024年のダービー馬ダノンデサイルは、昨年のジャパンC(GⅠ)、有馬記念、今年の大阪杯(GⅠ)、宝塚記念(GⅠ)と4戦連続で3着となっている。同馬には、前走に続き戸崎圭太騎手が騎乗予定だが、2025年ドバイシーマクラシック(UAE)以来の勝利を挙げて、3着続きに終止符を打つことができるだろうか。なお、ダノンデサイルは2024年の有馬記念でも3着に入っており、JRA・GⅠでの3着5回はグレード制を導入した1984年以降ではナリタトップロードと並んで最多タイとなっている。
★9年ぶりに同年の毎日王冠勝ち馬が参戦 GⅠ初制覇を狙う7歳馬セイウンハーデス
毎日王冠(GⅡ)で重賞3勝目を挙げたセイウンハーデス(栗東・橋口慎介厩舎、牡7歳)が、GⅠ初制覇を狙う。近年、毎日王冠の勝ち馬はマイルCS(GⅠ)へ向かうことが多くなっており、同年の毎日王冠勝ち馬が天皇賞・秋に参戦すれば2017年リアルスティール(4着)以来9年ぶりとなるが、セイウンハーデスは2009年カンパニー以来17年ぶりに毎日王冠→天皇賞・秋を連勝することができるだろうか。セイウンハーデスには前走に続き幸英明騎手が騎乗予定となっている。
★約29年ぶりのJRA・GⅠ制覇なるか シェイクユアハートに騎乗予定の古川吉洋騎手
札幌記念(GⅡ)を制したシェイクユアハート(栗東・宮徹厩舎、牡6歳)に騎乗予定の古川吉洋騎手には、1997年阪神3歳牝馬S(アインブライド)以来のJRA・GⅠ制覇がかかる。グレード制を導入した1984年以降における騎手のJRA・GⅠ勝利間隔の最長記録は、2018年に宝塚記念を制した和田竜二元騎手の「17年1カ月25日」で、古川吉洋騎手が勝てばこの記録を大幅に更新(28年11カ月1日)するが、久々のビッグタイトルを獲得することができるだろうか。
また、シェイクユアハート、タガノデュード(牡5歳)の2頭を登録している宮徹調教師には、2014年高松宮記念(コパノリチャード)以来のJRA・GⅠ制覇がかかる。タガノデュードは、秋初戦のチャレンジC(GⅢ)では11着に敗れているが、春には小倉大賞典(GⅢ)を勝ち、大阪杯(GⅠ)で4着に入るなどGⅠでも善戦している。同馬は、M・デムーロ騎手との新コンビで出走予定だが、2桁着順から巻き返して好走することができるだろうか。
★昨年に続いて3歳馬の優勝なるか 皐月賞2着のリアライズシリウスが参戦
天皇賞・秋に3歳馬が再び出走できるようになったのは1987年からだが、同年以降、1996年バブルガムフェロー、2002年シンボリクリスエス、2021年エフフォーリア、2022年イクイノックス、2025年マスカレードボールの5頭が古馬を破って勝利を挙げている。今年は皐月賞(GⅠ)で2着に入ったリアライズシリウス(美浦・手塚貴久厩舎、牡3歳)が津村明秀騎手とのコンビで出走予定。同馬は秋初戦の毎日王冠で1番人気に支持されたものの7着に敗れているが、古馬と2度目の対戦で巻き返すことができるだろうか。
★30年ぶりのJRA・GⅠ制覇狙う(株)さくらコマース 札幌記念2着のサクラファレルが出走予定
札幌記念2着のサクラファレル(美浦・堀宣行厩舎、牡4歳)は、今回がGⅠ初挑戦となる。同馬は“サクラ”の冠名でお馴染みの(株)さくらコマースの所有馬で、同馬主には1996年にサクラローレルで天皇賞・春、有馬記念を制して以来30年ぶりのJRA・GⅠ制覇がかかる。
サクラファレルは父サートゥルナーリア、母サクラレーヌという血統で、曾祖母サクラセダンは1988年のダービー馬サクラチヨノオー、同年に朝日杯3歳S(GⅠ)を制したサクラホクトオーを産んでいる。果たして、(株)さくらコマースにとって所縁の血統となるサクラファレルは、同馬主に久々のビッグタイトルをもたらすことができるだろうか。同馬には佐々木大輔騎手が騎乗予定となっている。なお、サクラファレルが勝てば、同馬を管理する堀宣行調教師は2016年モーリス以来10年ぶり2回目の天皇賞・秋制覇となる。
★3年連続で毎日王冠2着のホウオウビスケッツ コスモキュランダ&丹内祐次騎手の戦法にも注目
ホウオウビスケッツ(美浦・奥村武厩舎、牡6歳)は、前走の毎日王冠で逃げて2着に入り、同レースで3年連続2着となった。同馬は2024年の天皇賞・秋では逃げて3着、昨年は2番手からレースを進めて13着に敗れたが、今年はどのようなレース運びを見せるだろうか。ホウオウビスケッツには前走に続き岩田康誠騎手が騎乗予定となっている。
また、コスモキュランダ(美浦・加藤士津八厩舎、牡5歳)は、2走前の宝塚記念では積極的に逃げて4着に入ったが、前走のオールカマーでは中団でレースを進めたものの4コーナーでは後退して11着に敗れている。コスモキュランダには、昨年のジャパンC9着以来5戦ぶりに丹内祐次騎手が騎乗予定だが、今回はどのような戦法で臨むだろうか。