シンガー・ソングライター、佐野元春(70)が23日、自身の公式フェイスブックを更新。17日に74歳で亡くなった作家、村上龍さんを追悼するコメントを掲載した。
佐野は、投稿文で村上さんについて「4歳上の兄のような存在だった。渋谷陽一氏とほぼ同世代だ」と2025年7月に死去し、自身と交流のあった音楽評論家で「rockin’on」などを創刊した渋谷陽一さん(享年74)を挙げた。
そして「村上龍の小説には、個人の痛みを都市や国家のあり方へと広げていく、独特の主題があった。そこが自分と重なった」と表現。
続けて「内外の文学に触れるなかで、自分は私小説が苦手だった。村上龍の作品は違った。私小説とは異なる方法で、虚構を築いていた。自分にとって、安部公房、ポール・オースターと並ぶ刺激的な小説家だった」と作品の印象を記した。
村上さんとは「『月刊カドカワ』で対談する機会があった。テレビ番組『Ryu’s Bar』に呼んでいただいた」と紹介し、「小説『トパーズ』では、僕の曲に触れてくれた」と思いをはせた。
最後に「もう直接会うことはできないが、心の中での共鳴は続く。謹んで哀悼の意を表します」と結んだ。
「トパーズ」は村上さんが1988年に発表した短編集。その中の一つに、佐野の代表曲の一つ「SOMEDAY」(1981年)の歌詞を取り上げた、女子高生と男の短編小説「サムデイ」が収録されている。