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【球界ここだけの話(4259)】ロッテ・山口航輝、大躍進のワケ

ロッテ・山口航輝

眠れる大砲がついに覚醒した。ロッテ・山口航輝外野手(26)は8月に打率・302、10本塁打、17打点、OPS(出塁率+長打率)・979と出色の数字で月間MVPに選出された。

2022、23年に2桁本塁打をマークするも、一昨年と昨年は出場機会を大幅に減らした。「今年ダメなら終わり」と背水の陣で臨んだ今季、開幕こそ1軍入りしたものの、4月は出場8試合で打率・077と低迷し、同19日に2軍落ち。しかし、この期間が転機となるのだから、人生は分からない。

2軍落ちに際してサブロー監督(50)からは「真っすぐを弾けるようになってこい」と課題を与えられ、打撃フォームのムダを省くための修正を続けた。課題と向き合う日々の中で、自宅で研究のために見ていたYouTubeで阪神・佐藤輝明のスイングを左右反転した動画に巡り合ったという。

「佐藤さんはトップを作って、最短でバットを出すタイプ。真っすぐにも遅れずに対応できるはず。こう構えたらいいんじゃないかというイメージにピッタリとはまった」と自身の構えに落とし込んだ。

メンタル面でも変化があった。「それまで本を読んだこともなかった」というが、知人から勧められた自己啓発本に目を通してみると、「すごく発見がある。これまで前の打席の結果を引きずってしまうことが多かったんですが、『過ぎたことを振り返って悔やんでも仕方がない。次に結果を出すかに注力した方が実りがある』と書いてあって。本当にそうだと腑に落ちました。本って面白いものなんですね」と精神面の安定に役立てた。

フォームが固まりつつあった5月10日にドラフトの同期でもある藤原恭大外野手(26)が右肩亜脱臼のけがで離脱し、山口が再昇格となった。折しも、チームの方針として打撃陣に「真っすぐを強く引っ張る」ことが課されたタイミング。プルヒッティングを得意とする山口のスタイルとはピッタリと一致した。

再昇格直後に明かした「打てなければ明日の打席はない」との覚悟は「今も変わらない」と言い切る。つかんだチャンスは手放さず、9日時点で打率・276、27本塁打、60打点と目標の30本塁打にも十分手が届くところまで数字を伸ばしてきた。バットで自分の明日を切りひらいてきた男のラストスパートに注目したい。(片岡将)

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