J1神戸のU-21チームが17日、神戸市兵庫区の和田神社で必勝祈願を実施した。手倉森誠監督(58)が取材に応じ、指導方針やチームの目標などを語った。
Jリーグは今季から主に21歳以下の選手を対象にしたU-21リーグを新設。主に下部組織や高校からプロ入りした19歳から21歳の選手に対して、年間を通して真剣勝負の中で試合出場ができる機会を確保すること、試合とトレーニングの適切なサイクルを経験することなどを目的に創設された。東西で計11クラブが参加し、神戸はそのうちの1クラブとして戦う。
手倉森監督は2016年のリオ五輪で男子サッカーの監督を務め、FW南野拓実、FW浅野拓磨らを率いて戦った実績を持つ。北中米W杯の期間中に神戸U-21の監督就任オファーを受けたと明かし、「この世代の選手の底上げなくして『最高の景色』は見に行けないんじゃないかと思っていた。リオ世代の監督経験がある自分が、この世代のヴィッセルの強化に関わることができれば、何気なくU-21を始めた他のクラブにもこの重要さが伝わればと思って引き受けた」と語った。
23、24年のリーグ連覇をはじめここ数年で複数のタイトルを獲得している神戸は、昨年U-18が高円宮杯プレミアリーグWESTを制するなど育成年代でも結果を残している。手倉森監督は神戸の現状について「(下部組織が)プロの選手に育て上げる過程はたどらせている。ただ、実際トップチームに何人育成育ちの選手がいるかというところ。本当の強豪は3分の1くらい(下部組織出身の選手が)トップチームにいるクラブだろうと思っている」と語り、「トップチームがJリーグで優勝できるようになって満足するのではなく、もっとトップと育成の出入りみたいなもののスピード感を上げていきたい」と自身の役割を見つめた。
U-21チームはプロ契約している21歳以下の選手を中心に、U-18の選手を加えて形成する。リーグ戦がない週も可能な限り練習試合を組んで実戦経験の増加と試合、休息、トレーニングのサイクルを維持していく方針だ。21歳までに身につけてほしいものとして「一番はメンタル」と掲げ、「選手たちを世界のスタンダードに対してその気にさせるという指導者のメンタリティーがあれば、選手たちも『何を本気でしなければいけないのか』ということに気づける、という話をきょうも選手には伝えている」と高い視座を持って取り組ませていると語った。
チームに加わってまだ1カ月ほどの中で、手倉森監督は「トレーニングの部分だけではないところでも教え甲斐のある世代」とも明かす。寮での生活態度の改善や練習着の洗濯などにも取り組ませているとしたほか、精神修行のため「座禅にもつれていこうと思っています」と笑顔を見せた。目標に「選手を鍛えてトップに上げること、世代別代表を輩出すること」を掲げたほか、「きょう必勝祈願に来たということは『優勝しろ』ということでしょう」と豪快に笑い、「トップチームが常勝を目指している。そういう(勝ち)癖はU-21からつけていかないと」と意気込んだ。