先発の阪神・才木浩人=甲子園球場(撮影・水島啓輔) (セ・リーグ、阪神9-3ヤクルト、1回戦、阪神1勝、7日、甲子園)才木が三振の山を築いた原動力になったのが、ストライクゾーンから落ちて、ストライクになるフォークボールだった。通常、フォークはストライクゾーンからボール球にするのがセオリー。落ちてストライクゾーンになると、高く浮いて打たれるケースが多いものだ。
ところが、ゾーンの中ですごい落差。ヤクルトの打者は振ったらタイミングが合わず空振り。見送ったらストライク。手の施しようがないように見えた。佐々木朗希(ドジャース)が絶好調のときに、こんなフォークを投げていた。
立ち上がりの一回は真っすぐ中心。二回はカーブ、スライダーを交えた配球。三回から、今までの才木の投球では見たことのないフォークを投げ始めた。
バッテリー間で、このフォークの落ち具合を共有して、カウント球でも、勝負球としても、意図的に多投したのだろう。坂本が「低く、低く」のジェスチャーをほとんど見せなかったことでも、このフォークを生かそうとしたことが伺える。今までにない才木の投球だった。(サンケイスポーツ専属評論家)