合同自主トレをスタートした阪神・村上頌樹(手前)とヤクルト・青柳晃洋。村上は沢村賞をつかみ師匠・青柳超えを目指す=静岡県愛鷹球場 (撮影・中島信生) 阪神・村上頌樹投手(27)が8日、静岡県沼津市の愛鷹(あしたか)球場でヤクルト・青柳晃洋投手(32)らとの合同自主トレを開始した。昨季は3冠(最多勝、最高勝率、最多奪三振)に輝いた村上。練習後に青柳と並び和やかムードで取材に応じると、尊敬する師から「3冠を取ったら、そこを狙うしかない」とハッパをかけられ、改めて沢村賞を今季の目標に掲げた。
一回り大きくなって富士山の麓にある愛鷹球場に戻ってきた。ブレーク前も含め、今年で4回目だ。村上は「3年やったら一人前」と口酸っぱく言っていた師匠の言葉を思い出していた。
「ここからまた一年一年、継続していくことが一番大事。3年やったからって満足することなくやりたい」
昨季は2022年の青柳以来となる投手3冠に輝いた(青柳は最高勝率、最優秀防御率、最多勝)。今季の目標は、先発投手にとって最高の名誉とされる沢村賞だ。横に並んだ青柳からも「こんだけタイトルとか、いろいろ取ったら最終的な目標としては沢村賞しかない。僕は取れなかったけど」と、笑顔で超えろとばかりのメッセージを投げかけられた。
青柳は21年にも最多勝(13勝)と最高勝率を取っていた。村上は「そこ(勝利、勝率)に関しては本当に自分の力だけではないので。野手の力があってのこと」と語りつつ、沢村賞を目指す上で今季も必ず取るべきタイトルだということは理解している。
そして、昨季途中にヤクルト入りした青柳はエールを送りつつ、もう一言付け加えることも忘れなかった。「村上と勝負したら勝ちますよ」-。これには村上も「そこは本当に負けないように」とズバリ言い返した。ここまで導いてくれた師匠を直接対決でも負かし、手にするタイトルでも完全に超えてみせる。
自主トレでノックを受ける阪神・村上頌樹。今季も静岡から力強く踏み出した=静岡県愛鷹球場 (撮影・中島信生)村上がこの合同自主トレに初参加したのは23年1月。プロで2年間勝利をつかめず、すがる思いで〝門下生〟となった。学んだのは技術面だけではない。「メンタル面の考え方というのは本当に役に立っているなと」と感謝してもしきれない。
それから3年。青柳は阪神に在籍していた昨季、ポスティングシステムを利用して米大リーグに挑戦したが、夢はかなわず、7月末にヤクルト入りし日本球界に復帰した。互いの立場がどう変わろうが、村上にとって青柳は恩人であり、偉大な先輩であり続ける。
「足を付いて投げる、という教えをずっと継続してやっている。ここにきて、自分をもう一度、見直すという感じ」
今季の村上は、本当の意味で師匠超えを果たす。(三木建次)
★青柳主宰の合同自主トレ
今年は青柳、村上の他、生田目翼(日本ハム)、広畑敦也(ロッテ)、下川隼佑(ヤクルト)、深沢鳳介(DeNA)が参加し、1月8日から22日まで、静岡県沼津市の愛鷹球場で行われる。午前9時から午後1時半までで、スタンドは一般開放。青柳らは午後から静岡県内のスポーツ施設でウエートトレーニング。休日は12、17日(天候により変更の可能性あり)。18日は午後から野球教室を予定している。