「ずっと目標にしている。まだまだ追いつけはしないですけど、しっかり背中を追いかけて頑張りたい」
先輩の投球から学びを得て、凡打の山を積み上げた。試合前には捕手・坂本と入念に打ち合わせ。「ファーストストライクから振ってくる。ふわっと入らず、とにかくストライクで」と、早い勝負を心がけた。対峙した打者21人のうち、14人が3球目までに決着。バッテリーで中日打線を手玉に取った。
四回、魚雷バットを使用する阪神・伊原陵人=甲子園球場(撮影・水島啓輔)ピンクで染まった「母の日」の甲子園。スタンドには母・優子さんと父・伸さんの姿があった。前日には「僕がここまで野球ができているのも、両親のおかげ。感謝の思いをもって頑張りたい」と意気込んでいた左腕。今年の「母の日」には優子さんに「オニツカタイガー」のスニーカーをプレゼントした。プロの世界で躍動する姿で「母の日」を鮮やかに彩った。
「チームで勝てたのが一番大きい。両親には、とにかく一生懸命頑張っているところを見てもらうのが大事」
ルーキーとは思えないたくましさ。優しい母に支えられ、これまで培ってきた経験を武器に虎を頂点に導く。(萩原翔)
★魚雷バット使った
伊原は同学年の森下の〝魚雷バット〟を使用して打席に立った。この日は2打数無安打、1三振に終わったが、二回2死二塁では投直と可能性を見せた。智弁学園高3年時の選抜では7打数1安打。前回登板の4日ヤクルト戦(甲子園)ではプロ初安打を記録した。「打席に立つ以上はヒットを打ちたい」と口にする左腕はチームのために試行錯誤している。
■伊原 陵人 2000(平成12)年8月7日生まれ、24歳。奈良・橿原市出身。智弁学園高3年時にエースとして春の選抜大会出場。大商大では2年秋に関西六大学リーグの最優秀投手、3年春にベストナイン。NTT西日本では2年連続で都市対抗に出場し、24年は8強入りに貢献。25年ドラフト1位で阪神に入団。4月20日の広島戦でプロ初先発し、初勝利を挙げた。今季成績は10試合2勝1敗1ホールド、防御率1・44(11日現在)。170センチ、77キロ。左投げ左打ち。独身。年俸1600万円。背番号「18」