三回、2点適時二塁打を放つ阪神・中野拓夢=札幌ドーム(撮影・渡辺大樹) (オープン戦、日本ハム3-2阪神、2日、札幌D) 粘りが自慢の北海道米「ゆめぴりか」のように-。阪神新選手会長の中野拓夢内野手(27)が持ち前のしぶとさでオープン戦初安打を放った。
「最悪、フォアボールでもいいかなって感じの考えではいたんですけど。甘く浮いてきたので、反応して打てた」
1点を先制された直後の三回2死一、二塁。フルカウントからバーヘイゲンが6球目に投じたスライダーをバットの芯でとらえた。右翼にはじき返し、スタートを切っていた木浪&坂本が踊るようにかえってくる。オープン戦10打席目での初安打は、一時逆転となる2点適時二塁打となった。
2月の春季キャンプ中は紅白戦を含めた実戦計7試合に出場するも、安打は18日の広島との練習試合(コザしんきん)で放った3安打のみ。キャンプの打ち上げでは「思うような結果が出ていない」と話していた一方で「実戦で追い込まれた後の打撃とか、やりたいことはできた」と手応えもにじませていた。自分のストライクゾーンをしっかりと把握しながら、ひと振りで結果を残した。
最高気温0度の屋外とはうって変わって気温20度前後の札幌ドームに「この暖かさで野球がやれると、体への負担も全然違う」と顔をほころばせた。札幌遠征を終えると、6日から侍ジャパンの一員として欧州代表との強化試合に臨むためチームを離れる。首位打者という大きな目標に向けて青写真を描いている。
「まだまだ自分が思っている打席を送れていない。もう少し状態を上げていければ」
29日の巨人との開幕戦(東京ドーム)まで1カ月を切り、〝雪〟は溶けた。自らのバットで春の訪れを告げていく。(邨田直人)