スッキリ猛打賞!! 阪神はヤクルトに9-3で快勝。「3番・右翼」で2試合ぶりにスタメン復帰した森下翔太外野手(23)が、三回に23打席ぶりの安打となる二塁打を放つなど、3安打をマークした。リーグ制覇を決めてから1安打にとどまっていたが、一気にお目覚め。クライマックスシリーズ(CS)、日本シリーズに向け、もう眠らない!!
見えない〝呪縛〟からついに解き放たれ、トンネルの出口にたどり着くと、一気にカン!カン!カン!と3安打の猛打賞で復調を印象付けた。森下が23打席ぶりのヒットから快音を響かせ続け、大勝に貢献。3番が打てば、打線の迫力は桁違いになる。
「打っていなかったので、素直に1本出たことはよかった。1本で終わらなかったことは、3番がヒットで何とか出られれば、点にも絡んでくる。そういうことが分かった試合と思います」
試合後は虎党の大声援を三塁ファウルゾーンで浴びながら、胸を張った。勝利へのムードをさらに高めたのは4-0の三回無死二塁。ロドリゲスの高めカットボールを右前へ弾き返し、スライディングキャッチを試みた右翼・サンタナのグラブを弾いて二塁打を記録。15日の広島戦(マツダ)の第3打席以来、6試合&23打席ぶりのヒットを刻むと、四回1死から左翼フェンス直撃の二塁打、六回先頭では初球を左前打と打ちまくった。
「(六回は)ちょっと詰まりましたけど、やっぱり(バットの)出し方がいいとセンターラインに飛んでくれる」
不調から脱出するための修正ポイントは、試合開始前に整理済み。体幹を意識して体重移動やスムーズなバットの軌道につなげた。これまでは長打力を伸ばすために15グラム重いバットを試したが、この日は優勝に貢献した〝相棒〟に戻し、すぐさま快音を響かせた。
大器は仲間の助けを借り、苦境を乗り越えるたびに修正能力を高めてきた。シーズン序盤の2軍遠征中、結果の出ない森下は悔しさから気持ちの切り替えがうまくいかず、守備位置に就くのが遅れた。コーチからも怒られ、ベンチでうなだれていた。そのときだった。
「何で落ち込んでるんだ?」
心配したミエセスが声をかけてきた。理由を伝えると、その日の夕食に誘われ、陽気な会話にモヤモヤした気持ちは晴れた。「自分のことを気にかけてくれる。すごく自分は(ミエセスを)尊敬している」。プロの厳しさをすべて糧にしてきた森下だからこそ、〝プチスランプ〟も乗り越えられた。
岡田監督も「ちょっとはマシになっとった。バットの軌道も、ちょっとズレとったから。昨日(雨天中止となった22日)、フリーバッティング後ろから見て、ちょっと言うとった」とアドバイスを送ったことを明かした。森下が猛打賞を記録した6試合、チームはすべて2桁安打。ドライチが打てば、攻撃力は一気に活性化する。
「きょうはきっかけに過ぎないと思うので。もっともっと、ここから状態を上げていければいい」
10月18日からCSファイナルステージが始まる。目を覚ました森下が猛虎打線のキーマンになる。(新里公章)