試合前、打撃練習を行う阪神・森下翔太=神宮球場(撮影・松永渉平) (セ・リーグ、ヤクルトー阪神=降雨中止、23回戦、22日、神宮)現役時代は南海、西武に所属し、引退後は西武、ダイエー、阪神の3球団でヘッドコーチを務めたサンケイスポーツ専属評論家・黒田正宏氏(75)は残り9試合の重要性を力説。ファンが納得する試合をナインに求めると同時にD1位・森下翔太外野手(23)=中大=に代表される不振組は今一度、自分と向き合うべきだと語った。
阪神に消化試合はない。2007年のCS導入後からリーグ優勝チームが日本シリーズに進出するためのハードルはかなり高くなった。アドバンテージが与えられるが、試合が空くため、実戦勘は鈍る。逆に2、3位チームは勢いづいたままファイナルステージに突入できる。私が阪神でヘッドコーチを務めていた2014年も1位巨人を4連勝で破った。18年ぶりにリーグ優勝した阪神の選手にとっては初めての経験で戸惑いもあるかもしれないが、今こそファンが納得する試合をしなければいけない。
これからは常に「優勝したチーム」として見られる。目先の1勝にこだわる必要はないが、気の抜けた試合をしてはいけない。今季最後の伝統の一戦だった21日の巨人戦は岡田監督としては勝ちたかったはずだ。メリハリのついた試合展開にしないと士気にも関わる。21打席連続無安打の森下は見逃し球が増えて持ち味の積極性が欠けているように見える。シンプルに考えるべき。CSのスタメンは決まっているだろうし、右翼で出場するはず。好不調の波がある岩貞、加治屋らを含め、この時期だからこそ真剣に自分と向き合って、状態を上げていくのが一番だ。優勝すれば周りから持ち上げられる。うれしいのは分かる。そこで甘さを出さないこと。一つ一つのプレーを丁寧に取り組めば、1985年以来の日本一が見えてくる。