梅ちゃん、残って‼ 阪神・嶌村聡球団本部長(54)が17日、今季取得した国内フリーエージェント(FA)権の行使も視野に入れ、熟考中の梅野隆太郎捕手(30)を全力で慰留することを明らかにした。流出すれば17年ぶりのリーグ優勝にも暗雲が立ちこめる。編成トップは「本当に大事な選手」とメッセージをつむいだ。
口説き文句に美辞麗句はいらない。「本当に大事な選手」。この言葉がすべてだ。嶌村球団本部長が本格的な残留交渉を前に、梅野への熱い思いを吐露した。
「うちとしては本当に大事な選手には変わりませんので。来年も一緒にプレーしていきたいということです。残ってもらえるよう努力していきたいと思っています」
FA権の有資格者が公示された14日に矢野監督が「球団は、残ってもらう努力はしっかりしてくれると思う」と発言。それから3日。編成トップが呼応した。
すでに複数年契約を前提とした残留交渉を水面下で行っているとみられるが、最大限の誠意=条件を用意していることも否定しなかった。
「その中身も含めて、どうの…というのは差し控えたいと思います」
梅野の今季年俸は1億1000万円。これまでの実績やチーム内における影響力や立場を考えると3年以上の長期契約を用意している可能性もある。梅野が仮にFA権を行使したとしても宣言残留を認める方針。勝負の4年目となる矢野虎にとって、不可欠な存在だ。
梅野は今季130試合に出場し、打率・225、3本塁打、33打点。シーズン終盤は坂本にスタメンを譲る形となったが、得点圏打率・321の勝負強さに加えて、2020年まで3年連続でゴールデングラブ賞を獲得したディフェンスでチームの勝利に貢献した。
「虎の顔」であり、今夏の東京五輪では日本代表として金メダルに輝くなど、球界を代表する捕手だけに、FA宣言すれば他球団も黙ってはいない。争奪戦は必至だ。
秋季練習の参加を免除されている梅野は、甲子園に自主練習で訪れた10日、FA権の行使の可否について「これからなので、しっかり考えていきたい」と話すにとどめたが、宣言期間は日本シリーズが終了した日の翌日から土、日、祝日を除く7日間以内。最終決断の期限は迫っている。
嶌村球団本部長は「全力を挙げて残留を、来季もプレーをタテジマで」と力を込めた。残留か、移籍か、宣言残留か-。梅野の心のハリを虎に傾ける。(三木建次)
■梅野 隆太郎(うめの・りゅうたろう) 1991(平成3)年6月17日生まれ、30歳。福岡県出身。福岡工大城東高から福岡大を経て2014年D4位で阪神入団。19年4月9日のDeNA戦(甲子園)でサイクル安打を達成。18年から3年連続でゴールデングラブ賞を受賞。21年東京五輪代表。通算786試合出場で打率・235、40本塁打、244打点。173センチ、75キロ。右投げ右打ち。年俸1億1000万円。背番号「2」