「第7回京都野球殿堂顕彰盾除幕式」の取材に出向いた。表彰されたのは吉田義男氏と故野村克也氏。この2人が第7回までなぜ表彰されなかったのか? すごく不思議だが深く考えてはいけないらしい。
というわけで、素直にお祝い申し上げる。その昔、トラ番キャップとして密着取材した偉大な2人の大監督の顕彰だ。京都出身の私にとっても、誇れる京都野球人ツートップであります。
約2年ぶりにお会いした昭和8年生まれの吉田さんは相変わらず元気だった。吉田さんの山城高校時代からの大親友の息子が、私の小学校時代からの大親友だったという奇妙な縁もあって、いきなり周囲の誰もがついてこられない、ローカルな会話になった。
「銀閣寺のすぐそばにある、あいつの家は広かったなぁ。行ったこと、あるか?」
「はい、あの大豪邸に遊びに行くのが楽しみでした。家の裏手に地下の秘密通路もありました」
ホント、どうでもいい会話だ。でも、どうでもいい会話ができる環境が戻りつつあるんだなぁと感じた次第。コロナがこのまま収束すれば、もっと普通に取材し、もっと普通にバカ話ができるのだろう。久々の〝監督直接取材〟にちょっぴりウキウキした。
と同時に、吉田さんの2学年下、昭和10年生まれの野村さんがこの場にいない寂しさも。改めて、つぶやいてしまった。天国に早く逝きすぎですよ、と。
元気な吉田さんは、式典の後に行われた野球大会の始球式も務めていた。88歳が腕をグルグル回してマウンドへ。見事な一投を披露。いつまでも元気でいてください。
感慨深い取材を終えると、スマホにトラ番連絡が入っていた。
「京都市内で行われたドラフト7位指名、京都国際高・中川勇斗捕手の仮契約の原稿を速報で出しました」
発信元はトラ番・原田遼太郎。そうか、原田も京都にいるのか。メシでも誘ってあげよう、と思って連絡したら、「いいえ、僕は甲子園の記者席です。指名選手の仮契約は、まだリモート取材が続いていますよ」とのこと。
88歳がグラウンドで躍動して報道陣の直接取材を受けているのに、17歳はリモート取材か-。球団や学校は万が一に備えて万全の態勢を取らなければいけないんだろう。でも、そろそろ一歩進んでみては? 吉田さんの姿を見て、そう感じた。
原田記者によると、中川選手は将来、キャプテンになりたいとか。小さなリモート画面の中から、でっかい夢を語ってくれたらしい。一方、矢野監督はキャプテンを選手間投票で選ぶことを公表。突然のようにキャプテンの話題がかぶった。
さて、誰になりますやら。楽しく予想してください。個人的には、プロ野球なんだから、キャプテンなんてやりたいヤツにやってもらうのが一番では、と思っている。そういう意味では、中川選手はいきなり候補か。ちなみに中川クンはキャプテン経験が一切ないらしい。
そういえば、キャプテン未経験でプロで初めてキャプテンをやって大喜びしている選手がいたっけ。オリックス時代の糸井だ。
やっぱりそうだ。やりたいヤツがやるのが一番だ。無理にやらせるのが一番不幸です。