昨年5月の欧州組国内合宿では筋肉の落ちた細い足で、一人黙々とピッチサイドでエアロバイクで汗を流していたが、「ウチダラボ」で披露した同選手の足はけが以前の状態に近いほど筋肉がついていた。努力を重ねてきた証しといえるだろう。
「痛みもないし、もう大丈夫。チームでも(来季に向けた)合宿から出られる。オフからしっかりと準備したい」と回復をアピールする内田。日本代表復帰にも「呼ばれたら、いつでも(準備はしている)。チャンスがあれば」と意欲的だ。
「スピードを生かした攻撃参加」。内田のプレースタイルを語るとき、よくこのようにいわれる。しかし、それよりも特筆すべき持ち味がある。ピンチを未然に防ぐ「危機察知能力」、攻撃のタイミングや状況に応じたポジショニングを取る「判断力」、そして最も優れている点は指揮官の策を忠実に遂行できる「戦術理解度の高さ」だ。
岡田武史監督、アルベルト・ザッケローニ監督、ハビエル・アギーレ監督の3人の歴代監督に招へいされてきた。出入りの激しい欧州の強豪クラブでも監督の要求にしっかりと応え、その地位を確立してきた。ハリルホジッチ監督の下では初陣チュニジア戦(2015年3月27日)、第2戦ウズベキスタン戦(同31日)の2試合で合計51分プレーしたのみだが、同指揮官も「彼がパフォーマンスを取り戻すのを心待ちにしている」と内田の復帰を期待している。
公式戦から遠のいている点で、最終予選残り2試合(8月31日ホーム豪州戦、9月5日サウジアラビア戦)出場の可能性は低い。しかし、本大会出場を信じ、来年の本番を見据えたとき、内田の代表復帰がチームにもたらす影響は計り知れない。8月のブンデスリーガ開幕がいまから楽しみだ。(一色伸裕)