吹きすさぶ寒風をものともしない。3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表に選出された増井と鎌ケ谷スタジアムで行ったキャッチボール。斎藤が、気持ちよさそうに右腕を強く振った。
「キャッチボールはずっと続けてきたし、体はできています。いつでも投球練習ができる状態。近いうちにブルペンに入れると思います」
昨季は11試合登板にとどまり、0勝1敗、防御率4・56。2013年以来の未勝利に終わった。もう後がない、背水のプロ7年目。崖っぷちに追い詰められた右腕は早実高、早大時代を参考にフォーム改良に着手していることを明かした。
「いろいろな動画を見て、何がベストのフォームか、考えながらやっている。結果をみると、高校時代と大学1、2年時のフォームがある。当時と今とでは体つきも違いますが、いいところを取り入れられるようにやっていきたい」
早実高3年から早大2年にかけて、斎藤は投手として最も輝いていた。軸足の右膝を深く曲げてためをつくる独特のフォームから右腕をしならせて、140キロ台後半の速球を連発。早実高3年時の2006年夏の甲子園を制しハンカチ王子として、全国区になった。早大1年時には春秋連続して東京六大学リーグのベストナインに選ばれるほど活躍した。