優勝シャーレ(皿)を掲げる歓喜の瞬間。金崎は満面の笑みを浮かべ、その瞬間をかみしめた。
「本当にうれしい。家族や、支えてくれた親友に感謝したい」
苦しい立ち上がりだった。浦和に攻め込まれ、前半7分に元鹿島のFW興梠の得点を許し、アウェーに訪れた約3000人のサポーターからため息が漏れた。しかし、あきらめなかった。
第1戦(11月29日●0-1)で左足首を捻挫し万全の状態ではなかったが、前半40分の同点弾が、チームを奮起させた。MF遠藤の右クロスに合わせたダイビングヘッド。体を投げ出した執念の一撃だった。
後半34分には途中出場のFW鈴木が速攻からDFの反則を誘いPKを得た。金崎は自分が獲得したPKを蹴ろうとした鈴木の顔をにらみつけるように言った。「頼むから俺に蹴らせてくれ」-。7歳下の後輩が気押された気迫で、ゴール左隅に突き刺した。
「鈴木から(PKを)奪えたのが一番気持ちよかった」
自身にとってもチームにとっても大きな出来事があった。8月20日の第2ステージ湘南戦。後半25分で途中交代を命じられ激高した。次戦で石井監督は休養。チームは空中分解寸前に追い込まれ、金崎は招集確実だった日本代表から外された。