日本ハムは6日、オリックス・長谷川滋利シニアアドバイザー(SA、48)の発言に対し、「事実無根」と不快感を示した。長谷川SAが前日5日、兵庫・高砂市内で行った講演会で、最近の話として日本ハムから監督就任の打診があったなどと話したことについて、吉村浩ゼネラルマネジャー(GM、52)は完全否定。長谷川SAは陳謝し、オリックス球団から厳重注意された。
広島を倒して、10年ぶり3度目の日本一となり、栗山監督の来季続投も正式発表したにもかかわらず、まさか、こんなことが起こるとは…。日本ハム・吉村GMは、はっきりとした口調で言い切った。
「事実無根です。根も葉もない話です。オファーした事実はございません」
吉村GMが完全否定したのは、オリックス・長谷川SAが5日に出席した兵庫・高砂市内での講演会中の発言だ。同SAは、日本ハムから監督就任の打診があったが、優勝して立ち消えになったという趣旨の話をして、この日、一部報道で公となった。
この事態を受けて、オリックス・長村球団本部長、森川広報部長が秋季キャンプ地の高知市内で長谷川SAから直接、事情聴取。「他球団の話を軽率にしないように」と口頭で厳重注意し、同SAも「場を盛り上げるために言ってしまいました」と陳謝した。
交渉事の内容を表に出してはならないのは、野球界だけではなく、一般常識といえる。ましてや事実無根。日本球界だけではなく米大リーグでも活躍し、経験も豊富で理論派としても知られ、今月1日にオリックス球団の要職に就いた長谷川SAの言葉だけに、衝撃は大きい。
日本ハムは今季、レギュラーシーズンでソフトバンクに最大11・5ゲーム差をつけられたが、大谷の投打にわたる活躍などもあって逆転優勝を果たした。そして、クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージでも、ソフトバンクを撃破。日本シリーズは、広島に連敗スタートも4連勝して、4勝2敗で制覇した。
球団は栗山監督の手腕を高く評価して、2日の末沢オーナーへのシーズン報告の席で、就任6年目となる来季続投が正式に決まったばかり。今回の長谷川SAの迷惑千万な失言によって「いいチームができるよう、頑張りたいと思います」と来季に向けて所信表明した栗山監督や、応援したファンが球団に不信感を抱きかねない。
吉村GMはオリックスから謝罪があったことを明かし、ひとまず波紋はおさまった形だが、7日にFA権行使を表明するとみられる陽岱鋼(ヨウ・ダイカン)をめぐる動きも判明。想定外の因縁が生じた両チームから、このオフは目が離せない。
★栗山監督の続投経緯
1年契約で今季に臨み、ソフトバンクとの最大11・5ゲーム差をはね返して、就任1年目の2012年以来4年ぶりとなるリーグ優勝を達成。日本シリーズでも広島を4勝2敗で下し、10年ぶり3度目の日本一に導いた。大谷をはじめとした生え抜きの若手を多く育て、育成を重視する球団方針に沿う形で、チームの強化に成功した。今月2日に東京・品川区の日本ハム東京支社を訪れ、末沢オーナーにシーズン終了を報告。就任6年目となる来季の続投が正式に決まった。