気温23度。外野席でうずくまるヤングGの額から、大粒の汗がしたたり落ちた。
重信 「やばいっす」
坂口 「足がパンパン。腰が曲がらない…」
野手陣が悲鳴を上げたのは、地獄の階段ダッシュだ。74段を全速力で駆け上がり、降りるときもジョギング。21往復でダッシュだけでも74段×21本で1554段。2月の春季キャンプの2倍の量が設定された。
今季限りで現役引退した広島・黒田、DeNA・三浦らも取り入れ、昔から行われる練習法だが、伊藤トレーニングコーチによると明確な目的があった。
「階段は足を上げないと駆け上がることができない。下半身と腸腰筋(ちょうようきん)を鍛えることができます」
一般には聞き慣れない体幹部の腸腰筋だが、野球やサッカーには重要な筋肉。伊藤コーチは「高橋監督の現役時代は普通の人の2倍近くの腸腰筋があった。だから軸がぶれないスイングができた」と説明。腰痛を訴えた際、MRI検査で映し出された画像にトレーナー陣は驚嘆したという。