プロ野球ドラフト会議(20日、グランドプリンスホテル新高輪・国際館パミール)表情を変えずに、今井達也投手(18)=作新学院高=は校舎内の会見場に姿を見せた。詰めかけた約100人の報道陣とテレビカメラ14台を前にすると、ようやく一瞬笑顔を見せ、心境を語った。
「本当に指名してもらえるのか不安だったので、ホッとしました。順位に関係なく指名されたことは光栄なこと」
今夏の甲子園ではエースとして、作新学院の54年ぶりの優勝に貢献。その後行われたU-18(18歳以下)アジア選手権でも日本を優勝に導いた。西武はドラフト会議直前まで1位指名を決めきれなかったが、最後は将来性の高い右腕を単独で指名した。
「怪物」以来の快挙となった。同高で卒業時に1位指名を受けるのは、1973年に阪急から指名された江川卓氏(入団拒否)以来43年ぶり。パソコンで江川氏の動画を見たことがあるという今井は「あそこまでの投球はできないが、違う持ち味がある。それを生かせれば」と、怪物超えにも意欲を見せた。
伝統の系譜をたどる。西武では今井と同じ「甲子園V右腕」の松坂(98年春、夏)や高橋光(2013年夏)が、プロの世界でも活躍してきた。今井は「自分にとってはとても刺激になる存在。2人に近づけるように」と飛躍を誓った。
色紙にしたためた言葉は「開幕ローテ」。右腕は「高卒で1位で指名していただいたので、少なからずそのぐらいの期待はある」と意気込んだ。欲しいタイトルには「新人王と、いつかは沢村賞」と掲げた。甲子園V右腕が、新たな一歩を踏み出した。 (赤尾裕希)
「西武は松坂選手や岸選手のような日本を代表するピッチャーが生まれている。自分もそんな選手になりたい」