練習後、雨の中で待ち受けた広島の虎党にファンサービスを行った大竹(撮影・中井誠) どんな困難も乗り越えられる、というけれど、もちろん簡単なことではない。だからこそ、乗り越えて輝く姿に感動する。11日の甲子園では、ハンディを抱えながら躍動する高校球児を見て、涙が込み上げた。
県岐阜商の横山温大外野手(3年)。生まれつき左手の指がないが、同点タイムリーなど2安打を放ち、勝利に貢献した。右手一本で器用なバッティングを披露。外野の守備では右手でキャッチすると、グラブを左手に持ち替えてボールを右手で投げていた。これまで想像を絶する努力を積み重ね、あこがれの聖地で大活躍。本当にすごい!!の一言だ。
米大リーグにかつて、ジム・アボットという投手がいた。先天性右手欠損症というハンディを背負いながら、米国代表に選出された1988年ソウル五輪では決勝の日本戦で完投し、金メダルに貢献。プロ入り後は93年にノーヒットノーランを達成するなど、エンゼルスやヤンキースなどでメジャー通算87勝を挙げた。アボットも投球や捕球をするたびに、グラブを器用に持ち替えてプレーしていた。
不屈の左腕といえば、1年前を思い出す。阪神・高橋遥人が復活勝利を挙げたのが、昨年の8月11日だ。広島戦(京セラ)に先発し、1009日ぶりに1軍登板。5回無失点で1025日ぶりの白星を飾った。