(ウエスタン・リーグ、阪神8―8オリックス、3日、SGL)阪神はオリックスと8-8で引き分けた。新外国人のグラント・ハートウィグ投手(27)=前メッツ3A=が初実戦に臨み、0-8の七回に5番手で登板。驚異の3者連続三振デビューを飾ると試合の流れが一気に変わり、打線の猛攻で追いついた。最速153キロを計測した変則右腕は、このままグングンと状態を上げ1軍のV方程式に加わる。
V奪回のラストピースがベールを脱いだ。史上最多4357人を収容したSGLで、虎党のどよめきと拍手に迎えられ、新助っ人のハートウィグが来日初登板。「3者連続三振」と、これ以上ない結果を刻んだ。
「積極的にストライク先行で投げられたのがよかった。すごく素敵な球場で、ファンの方も声援をくれて楽しめた」
0―8の七回に5番手で登板。先頭のデールに対して初球で151キロを計測。フルカウントから内角への151キロのツーシームで見逃し三振に斬った。続く杉沢には「一番の武器」と語るスイーパーで空振り三振。最後は野口に150キロオーバーのツーシームを2球続けてから、140キロのチェンジアップで三球三振に仕留めた。最速は153キロをマーク。ファームが舞台とはいえその持ち味を存分に発揮した。8点ビハインドから登板した右腕がチームに火をつけ、その裏に一挙6得点。八回にも2点を加え、大敗ムードから同点まで追いついた。試合の流れを変えてしまうほどの快投だった。
「毎回こんな完璧にできるわけじゃないので、これが普通とは言いたくない(笑)。自分のやりたい投球は四球なしでゾーン内でボールを収めること」
この日に計4球投じたスイーパーはマイアミ大時に習得したもので、米エンゼルスに所属するサミュエル・バックマンから教わったという。「彼に教わりながら自分の武器になった。大学のころから自分の一番の武器。スライダーではなくスイーパーだよ」と魔球について解説した。
平田2軍監督は「デビューとしては申し分ないね。左打者にも三振を取れていたし、落ち着いて投げていた」と絶賛。今後については「こちらからは何とも言えない」と語り、藤川監督ら首脳陣の判断となるもようだ。
ハートウィグも「いい状況のチームに加わることはいいこと。リーグ優勝、CSに向けて勝ちに貢献できる投球をしていきたい」と気合十分だ。盤石ともいえる虎ブルペンに、最後のピースが加わった。その剛腕で、頂点をさらに確かなものにする。(秋葉元)
■グラント・ハートウィグ(Grant Hartwig) 1997年12月18日生まれ、27歳。米・デトロイト出身。マイアミ大から2021年にメッツと契約。23年6月にメジャーデビュー。今季はメッツ傘下3Aで21試合に登板し、2勝3敗2セーブ、1ホールド、防御率3・42。メジャー通算32試合登板で5勝2敗、2ホールド、防御率5・14。マイナー通算130試合登板で16勝10敗24セーブ、14ホールド、防御率3・42。年俸40万ドル(約5800万円)。196センチ、106キロ。右投げ右打ち。背番号「82」