けんけんで守備練習する中野。レギュラー定着へ、秋季練習で基礎を固める(撮影・水島啓輔) 阪神・中野拓夢内野手(25)ら野手陣が14日、甲子園での秋季練習で約100分間の守備練習を行った。中野は今季17失策で、規定試合数以上の遊撃手ではリーグワースト。鍛錬の秋で課題の守りを磨き、来季に向けた白熱のポジション争いを勝ち抜く。
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気の済むまで白球を追いかけた。レギュラー定着へ、この秋が勝負。泥だらけになったユニホームを見つめ、中野が100分間の濃密な特訓にうなずいた。
「カットプレーにしてもゴロにしても基本が大事。まずは基礎を固める時期なので、単純な練習ではあるんですけど、自分のためと思ってやっていきたい」
第2クール初日はA、B班に分かれ、甲子園のグラウンドでは守備練習のみが行われた。中野は午前組で登場すると、キャッチボールを終え、まずは中継プレーの確認。その後、けんけんの要領で片足のまま前進し、ゴロを補球するという一風変わった練習だ。
「ボールを捕るとき間が必要。どうしても体が流れてしまうので、それを止めるため、けんけんしながらタメを作るというのを意識した」
ボールをしっかりと呼び込む足さばきで、38本の内野ノックを受け、最後は外野を横断しながら打球を捕球するアメリカンノック。守備のためだけに割かれた半日で充実の汗を流した。
「特にイージゴロのミスが多かった」と振り返る今季、17失策は規定試合数以上の遊撃手でリーグワーストだった。矢野監督も「拓夢(中野)が今年頑張ったけど、それはこれからどうなるか分からない」とレギュラーが確約されているわけではない。木浪に小幡、来季が高卒2年目の高寺と群雄割拠のショート争奪戦を勝ち抜くためには、さらなる上積みが必要だ。
もちろん、中野は発展途上だ。指揮官は「これで終わりやったらさみしいでしょ。走攻守すべてで伸びしろがあると思うよ」と続けた。その足がかりが基礎。この日のノックでも、イレギュラーバウンドした打球を2回、弾いた。このミスをなくす。本拠地の黒土と、とことん向き合えるこの秋で、ベースとなる土台を広くどっしりと築いていく。
「打ち取った打球をアウトにすることが内野手として大事。投手の信頼を得るためにも、いまは基礎を固めていきたいと思います」
勝ち取ったこの場所は誰にも譲らない。中野はこれからも、内野の要を守り続ける。(原田遼太郎)