出演を決意させたのは、夫の市村だ。「最初は怖いなと思ってしまって…。そんなときに原作を読んだ主人が『いい作品だからやるべきだ。お前がやらなくてどうするんだよ』と背中を押してくれた。その場で会社に電話して『やります』と伝えたんです」。
影のプロデューサー市村の言葉を胸に、「芯の強さを意識した」と奇跡を信じて娘に尽くす母親を熱演。眠り続ける娘を人形のように着飾り、家の外へ連れ回すなど、ときには周りから白い目で見られるような行動も起こしていく。「きっと、私も同じことをすると思う。おなかを痛めて産んだ子。希望を持ちたいじゃないですか」と共感する。
自身は市村と2005年に結婚し、08年5月に長男、12年2月に次男を出産。一家の家訓は「し・し・れ・よ・じ」。息子たちが通う学校の教育方針で「親切にします。正直にします。礼儀正しくします。よく考えてします。自分のことは自分でします」の頭文字だ。
「すごくいい言葉だと思って、紙に書いて家中に貼っています。子供たちには社会に出たときに恥ずかしくない人間でいてほしい。なるべく本人に決めさせるようにしています」
育児に仕事に奮闘する篠原は、1990年に東京パフォーマンスドールのメンバーとしてデビュー。当初はアイドルとして活動し、フジテレビ系「ダウンタウンのごっつええ感じ」での体を張ったコントで人気に。94年にはシングル「恋しさと せつなさと 心強さと」が大ヒットした。女優業も並行する中、転機となったのは故蜷川幸雄さんが演出した01年の初舞台「ハムレット」だ。