日本相撲協会は26日、大相撲九州場所(11月8日初日、福岡国際センター)の番付を発表し、美ノ海が沖縄県出身から初の新三役、新小結に昇進した。佐賀・基山町の木瀬部屋宿舎で会見し、「うれしいです」と笑みをこぼした。
沖縄県は47都道府県の中で唯一、三役以上の力士を輩出していなかった。うるま市出身の美ノ海は新たな歴史をつくり、「沖縄の文化の中に相撲はまだ根付いていないと思う。根付くきっかけになればいい。少しでも沖縄で相撲をやっている子たちの勇気というか、目指す場所になれればいいなと思っている」と故郷を思った。
日大で学生相撲で活躍しながらも、けがもあって新入幕は30歳と遅咲き。努力を積み重ね、33歳5カ月での新三役は戦後4番目の年長記録、初土俵から所要63場所での昇進は学生出身で史上最も遅い。「珍しいですよね。入門した時は早く昇進したい思いがあった中で、まさか一番遅い記録になるとは」としながら「それはそれで、地道にコツコツやってきた結果かな。基礎基本に一番、力を入れてきた。四股が一番、大事。ある意味、うれしい記録かもしれない」と穏やかに話した。
技巧派は「僕の(相撲の)起点は左前みつを取りにいくこと。取れても取れなくてもやり続けていくと思う」と今後を見据えた。一年を締めくくる九州場所に向け「いつも通り、変わらず。その中でも自分の相撲が一つでも先に進むように一生懸命、取り組んで。結果として勝ち越しがついてくれば一番、うれしい」と静かに意気込んだ。